八重桜が選手たちの緊張を和らげるように咲いていた4月11日、熊本市のえがお健康スタジアムで、第34回金栗記念選抜陸上中長距離大会が開催されました。春のサーキットの幕開けを私は取材に。
好天に恵まれ、練習場に行くと、ドルーリー朱瑛里さんがウォーミングアップを行っていました。以前は近寄りがたい雰囲気でしたが、この日はリラックスしていて表情もにこやか。「ワシントン大学に行ってからもがんばってくださいね」と話しかけると、「はい、ありがとうございます」とすごく感じが良いのです。そして、いよいよ女子1500mのレースがスタート。ドルーリーさんは、ストライドの大きい美しい走りで速いペースの先頭集団に。でも後半失速し14位でフィニッシュ。
レース後「自分がしたいことができていません。でも次に繋げます。」と淡々と話しました。私はドルーリーさんに矢継ぎ早に質問を。大学入学の9月まで、一人で練習し、年明けに欧州での室内陸上で2勝出来たことが自信になったそうです。ワシントン大学に決めたのは「伝統的に中距離が強く、コーチやチームメイトなど環境が良いから」だそう。
津山高校での3年間はどうだった?と聞くと、「嬉しいことばかりではなかったです。苦しいことや悔しいことがあったけど、乗り越えられた経験は大きいです」と、大きな瞳で言葉を噛み締めるように話してくれました。
進学校なので、陸上と勉強の両立も大変だったと思います。また容姿端麗で、競技者としても実力のある彼女は、マスコミの格好の的。それから逃れることにも苦しみました。そんな様々な経験を糧にして、旅立とうとするドルーリーさん。米国で大きな花を咲かせそうです。
(共同通信/2026年4月13日配信)