寒空のもと、大阪城公園の梅林では、木札に八重野梅や冬至と書かれた梅の花が早くも花を咲かせていました。1月25日、大阪国際女子マラソンで、大輪の花を咲かせたのは、矢田みくにさん(26歳、エディオン)です。私は関西テレビのスタジオで森脇健児さんたちとユーチューブ配信で解説。4位ながら、これまでの初マラソン日本記録を1分半以上更新し2時間19分57秒でフィニッシュした矢田さん。レース前、「守るものは何もない」と話していた通り、終盤までアフリカの選手たちの前を走る姿に、私は興奮が止まりませんでした。
熊本出身で、所属するエディオンでキャプテンを務めています。後輩からの人望が厚く、昨年11月のクイーンズ駅伝でチームを日本一に導きました。そこで私が矢田さんにつけたキャッチフレーズは「火の国キャプテン」。また、「私は困難があると燃えるんです」と話す矢田さんは、ただ者ではないなと思いました。大会前は、徳之島や奄美大島の合宿で40㎞走を2回走り、「すごく楽しかった」と話していました。
実は私、数年前にサウナの中で一緒に。その時、矢田さんは脚の故障中で、「増田さんは故障中どんな練習をしていましたか?」と、意欲的な目で質問攻めに合ったのです。15分くらい、お互い汗をたくさんかきながら陸上談義したことがよい思い出です。
アジア大会が開催される今年、スターが誕生!1998年のバンコクアジア大会で高橋尚子さんが熱いなか、それまでの日本記録を4分余り更新する2時間21分台で走り、マラソン界に風穴が空いたことを思い出します。強くて可憐なおかっぱ頭の矢田さん。私の隣りで森脇さんが「日の丸キャプテンですわ」と笑わせてくれました。
(共同通信/2026年1月26日配信)