白い紙で作られた花吹雪が舞った東京マラソン。3月1日、快晴のなか、スタートラインには5分早くスタートする車いすの選手たちの姿がありました。その中に一際変わった車いすが。寝ているような姿勢で乗っていたのは、芦澤宏一さん。下肢に障がいがあり、伴走の長谷川雅志さんが車いすを押して走ります。この2人1組で参加する「デュオチーム」は、昨年から試行実施されていて、芦澤さん達は国内から初めての参加なのです。
「楽しんでくださいね」と私が声をかけると、「実は私、東京マラソンを2度走っているんですよ」と芦澤さんはにっこり。2008年の東京をはじめ各地でマラソンを走るなど健脚だったのに、スキーの事故で歩くことが出来なくなってしまったそうです。それでも車いすに乗ってスタートを待つ顔が、神々しくみえました。
後ろに並ぶ約3万9千人のランナー、一人一人にもドラマがあるんだなと思い、胸が熱くなりました。
その後沿道で、チャリティエントリーでの寄付先に国際NGOのプランインターナショナルジャパン(私は評議員を務める)を選んでくれた人たちを応援。途上国の子どもたちを支援する活動の賛同者です。213人の参加で、約7割が海外から。アメリカが1番多く、ドイツ、イギリス、オーストラリア、中国、タイなどなど。お揃いのピンクのTシャツで応援する私たちに、手を振ったり、立ち止まってハグをしたり。皆がそれぞれにお祭りを楽しんでいました。
メキシコのディエゴさんはソンブレロ(帽子)に「イケメン」と書いてあり、立ち止まって「オウエン、アリガトゴザイマス」と言ってダンスを踊ってくれました。応援することは自分を元気にしますね。
(共同通信/2026年3月2日配信)