富士山がエールを贈っているように見えた、富士山女子駅伝(昨年12月30日開催)。2位になった東北福祉大学は、メキメキと力をつけています。
大会前日、静岡の競技場で練習する選手たちを見ていたら、足音が違いました。今流行りの厚底シューズは地面を叩きつける“タンッ、タンッ、タンッ”という音がするのに、それがなく静かなのです。冠木監督に伝えると「地面を押す力をつけたいので、うちは厚底はかないんですよ」と。なるほど!冠木さんは「股関節周りの故障も心配なので、その予防のためでもあります」と続けました。
確かにシューズの技術革新により、反発の大きいカーボンプレート入りの厚底シューズを履きこなすことで、ハーフマラソンでは1分、マラソンでは2分タイムがよくなると言われています。でも諸刃の剣で、太腿骨や仙骨の疲労骨折が特に女子に多いことも事実なのです。
お正月、自動車の研究者の弟にその話しをすると、すごく興味を示しました。「最近ジェンダーがテーマの世界会議が多いんだよね」と。弟の話しによると、安全衝突の車の装備も男性の体中心に作られているそう。丁寧に、女性の体に対応したものを考えていこうとする動きが加速しているようです。
思い出したのは数年前に、女性用サッカーシューズを増やすべきだと、英国議会がスポーツメーカーに要望したというニュース。女子サッカー選手は膝のケガが多く、男性用シューズを履いていることが一因となっていると。男女は骨格、かかと、アーチなどの形が異なるのに、サッカーシューズはそれを考慮していないと問題提起。安全のための対策として、どの世界でもジェンダー平等に拍車がかかっているようです。
(共同通信/2026年1月9日配信)