2023– category –
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運動習慣のレガシーを
2023「五月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする」と萩原朔太郎さんの詩にありますが、正にそうです。5月半ば、東京都立川市・昭島市にある国営昭和記念公園で、シャーレーポピーやネモフィラなどの花々に囲まれながら、平均年齢60歳強の方々約50名と歩きました。風も爽やか、美しい風景に癒やされながらの至福の時間でした。 このイベントは、東京マラソン財団に寄せられた寄付によるスポーツレガシー事業のひとつ。公園などに自動計測システムを設置し、参加者の皆さんはチップの入ったリストバンドをつけて... -
難民キャンプでのスポーツ
202315年前から、発展途上国の子どもたちを支援する活動をしています。特に女の子の支援に注力。国際NGOのプランインターナショナルジャパンという団体ですが、そこが40周年を迎え、都内でイベントが開かれました。私はトークショーに参加。会場におよそ200人、オンラインで300人の支援者を前に、スーダンで支援活動をしてきた道山恵美さんと対談をしたのです。 道山さん達は、エチオピア北部から隣国スーダンに逃れてきた人が暮らす難民キャンプで「スポーツの大会をしましょう」と提案。息抜きになれば... -
子ども記者も活躍
2023大型連休のスタートは、神戸での日本パラ陸上競技選手権大会から。4月29、30日にユニバー記念陸上競技場で開催されました。開始前に「来年に向けてのリハーサル。皆さん、朗らかにいきましょう」と私は運営スタッフにご挨拶。来年5月には同競技場で東アジア初となる、神戸世界パラ陸上競技選手権大会が開催されるのです。 運営の兵庫陸上競技協会は来年の大会に向けて、これまでにパラの競技を7回も実施。お陰でこの日もスムーズな運営のなか、アジア記録や日本記録、大会記録が沢山誕生しました。また走り... -
観客との交流も
2023国立競技場の周りに咲くツツジの花が選手を見守る横断幕のよう。4月22、23日、東京選手権大会が開催され、初日に田中希実さん、桐生祥秀さんの姿が。日本グランプリシリーズの大会「東京スプリングチャレンジ」も併催しているからです。未来の小中学生のために「東京ライジングスター陸上」の舞台もあり、観客席には多くの人が。田中さんが1マイルの部に出場。共に参加した下森美咲さん、松本未空さん、岡崎芽依さんは高校生です。 スタートすると、田中さんが1周66秒の速いペースで飛ばし、3人も後ろにピタ... -
知事も走る
2023来年3月に延伸予定の北陸新幹線の真新しい高架が、水の張られた田んぼに写っていました。4月16日、加賀温泉郷マラソンが開催され、私は毎年ゲストとして応援で参加。約3千人のランナーが並ぶスタートラインの先頭に、石川県知事の馳浩さんの姿があってびっくりました。地元のJリーグチーム、ツエーゲン金沢のユニフォームを着て、周りの速そうなランナー達と談笑を。その姿がヒョウの群れの中に、1頭のサイが迷い込んだ感じで微笑ましかったです。 「馳さんには親しみがあります。1984年のロス五輪に共に... -
田中希実さん再始動
2023春爛漫、東京では桜からバトンを受けたハナミズキが街を彩っています。陸上競技もロードから春のトラックシーズンがスタート。私が最も注目しているのは田中希実さん(東京五輪1500m8位入賞)です。圧倒的な強さで陸上界に風穴を空けてくれました。 先日、1年間所属した豊田自動織機を離れ、ニューバランスとプロ契約。そしてプロ宣言後の初戦となる金栗記念選抜陸上中長距離大会(熊本市)の1500mに出場しました。髪を頭の上でまとめたお団子スタイルに「おっ、希実ちゃん心機一転、気合い入って... -
プロとしての覚悟
2023近所の公園ではソメイヨシノから八重桜にバトンが渡ろうとしています。桜と共に美しい花を咲かせたのが、車いすテニスの国枝慎吾さん。先月パラスポーツ選手としては初めての国民栄誉賞を受賞しました。 その後、日本パラスポーツ協会からも特別功労章を受賞した国枝さん。その席で「私たちは先人の皆さんが作られた道にいる。これから続く若者たちにもよい道を作っていきたい」とご挨拶。謙虚で偉大な国枝さんに、会場から大きな拍手が起こりました。受賞式の後は特別賞を受賞したデフ(聴覚障がい)の選手た... -
応援する故郷
2023戦国時代、今川方の最前線基地であった吉田城に隣接する豊橋公園で、穂の国豊橋ハーフマラソンが4年ぶりに開催されました。豊橋は、鈴木亜由子さん(東京五輪女子マラソン代表)の故郷。サプライズゲストとして亜由子さんが大会の応援に訪れ、雨の中を必死に走る選手達にエールを贈りました。 そして多くのランナーがフィニッシュした頃、亜由子さんと私でトークショーを。雨にも関わらず、ステージの前はすごい人だかり。母校名古屋大学の友人達も集まり「亜由子」「あゆ」のコールが心地よい音楽のようでし... -
松江で花開く
2023近代スポーツの父、岸清一さんの故郷、島根県松江市へ。第44回松江レディースハーフマラソンが開催され、解説で伺いました。この大会は世界への登龍門と言われています。過去には高橋尚子さんや野口みずきさん、新谷仁美さんなども出場。実業団選手はもちろんですが、大学生のワールドユニバーシティゲームズの選考会になっているため大学のトップ選手たちが集います。 大会前日に松江城の周りをジョギングすると、ソメイヨシノの蕾もほころび始めていました。そしてレースは、パナソニックの中村優希さん(22... -
応援する家族
2023「録画した亜由子のマラソンを何度も何度も観ているのですよ」と嬉しそうに話すのは、村松千枝子さん(88歳)。3月12日に開催された名古屋ウイメンズマラソンで、日本人トップの2位(2間21分52秒)なった鈴木亜由子さんの(母方の)お婆ちゃんです。千枝子さん、家の近くにある岩谷観音へ毎日お詣りに行って、亜由子さんのレースが近づくと「十円から百円にお賽銭を奮発するんですよ」と話すとってもチャーミングな方です。亜由子さんはいつも「祖母は足が悪いので転ばないか心配しています」と話しています...