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おしゃべり散歩道2019

ノムさん野球人生を語る

 葉っぱの陰でゆったり動くかたつむりを見た夜、NHKラジオのキキスギ!に。ゲストに野村克也さん、ノムさんがいらしてくれました。83歳とは思えないほどお元気で「今、一番の願いは楽に旅立つことですよ」なんてしょっぱなから冗談を。最愛の奥様、沙知代さんが亡くなった時に涙が出なかったのは「現実味がなかったからかな」とおっしゃいました。奥様とのことは3月に出版された「ありがとうを言えなくて」に詳しく書いてあります。
 3歳の時に父親が戦死し、母も病弱で、子どもの頃から新聞配達をしていたそうです。「早くお金が欲しくて俳優か歌手になりたいと思いましたよ」と。そんなノムさんを野球の道に導いたのが、京都府立峰山高校の清水義一先生です。素質を見抜いて、野球道具を買って支援を。また、プロ球団の監督に手当たり次第に推薦状を書いてくれました。それで唯一、返事があった南海ホークスの入団テストへ、ノムさんは向かったのです。
 全国の素晴らしい選手たちを見て「自分なんか入れるわけない…」と失望し、テストの後に食堂でカレーを2杯たいらげました。「その姿を鶴岡監督が見ていて、球団に入れたようなものですよ」とノムさんは笑いました。そして契約金0円のテスト生として入団、12年目には三冠王に。つくづく人生は出会いなのだと感じます。
 引退後は指導者として次々と選手を育てました。野村再生工場と言われる程、選手を再生出来たのは?と尋ねると「いい所を伸ばしたからかな」と。強い組織づくりは、人を「見つけ、育て、生かす」ことが大事だとおっしゃいました。ノムさん、これからも日本のリーダーに多くの経験を伝え続けてください。

(共同通信/2019年6月24日配信)

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