実業団と高校が同時に
日本新三大夜景都市に選ばれた北九州で、1月20日、第30回選抜女子駅伝北九州大会が開催されました。「長寿番組も大会も、長く続くものはコンセプトがズレないものです」と前日のレセプションで挨拶したRKB毎日放送の井上良次社長。成程なと思いました。高校生、大学生、実業団のチームが競い合うというコンセプトのもと、今年で30年目。約33kmの同じコースを実業団と大学は5区間で、高校生は6区間でたすきをつなぎます。平成元年に始まり、選手たちは世代の垣根を外して競い合いながら強化が進んできたのです。そんな駅伝はこの北九州だけ。
今年は実業団、高校の日本一が出場しました。クイーンズ駅伝を制したパナソニックと、全国高校駅伝を制した上村学園の争いに注目が!しかし、パナソニックの選手たちは奄美大島などでの強化合宿中で疲労が大きく不調。この日、最後まで競り合ったのは天満屋と上村学園でした。実業団のアンカー(5区)が11kmを走る区間を高校生は2人(5区、6区)で。天満屋の5区アンカー小原怜さんが神村学園に次いで57秒差の2位でスタートすると、6区でかわしてトップへ。実業団の意地を見せて優勝しました。
小原さんは、翌週の大阪国際女子マラソンを走る予定ですが、「順調にきているね」と、武富豊監督も安心した表情。神村学園の有川哲蔵監督は、「実業団の選手から沢山学びました」と。神村学園にはケニアからの留学生バイレ・シンシアさんがいます。「キャプテンの平田がシンシアのスピードに近づこうと一生懸命練習し、後輩も真似ています」と、有川監督。世界を肌で感じる毎日に、来年の全国高校駅伝も連覇を狙えそうな勢いです。
(共同通信/2019年1月21日配信)
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