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おしゃべり散歩道2019

日本勢振るわず

 開催が決定した大阪万博、甲子園と花園を制した大阪桐蔭、大坂なおみさんの快挙と、今“おおさか”が凄いです。「この勢いに乗ってMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)に多く進めるといいね」と、解説者の有森裕子さんや高橋尚子さん、野口みずきさん、千葉真子さんと話しました。大阪国際女子マラソン前日のことです。
 しかし、当日のレースは優勝候補だった福士加代子さんが13キロ手前で転倒。両膝を打ち頭からも血を流すアクシデントが。「25キロ手前で意識がモアッーとし、足に乳酸がたまった感じがして」やむなく途中棄権したのです。転んだ瞬間、周りの人を巻き込まないように手を広げることなく、前に落ちるように頭から入ってしまうなんて、いかにも人のいい福士さんらしいです。初マラソンで何度も転倒、ロンドン五輪の予選でも失速。大阪のレースは福士さんに沢山の試練を与えますが、またここから這い上がるでしょう。
 そしてすでにMGCを獲得している小原怜さんは、レース前に「自分の殻を破りたい」と。挑戦することが目標でした。30キロでペースメーカーが外れると、すぐにスパート。エチオピアのサドさんとケニアのジェプキルイさんに追いつかれましたが、また35キロでスパート。サドさんに競り負けたものの、7秒差の2位に。私は勇気あるレースだったと感動しました。しかし、本人も武冨豊監督も全然満足しておらず、負けたことに対して「弱いです」と小原さんが言えば「弱いね」と武冨さん。結局、この日、MGCを獲得したのは中野円花さん(ノーリツ)一人だけ。武冨さんの「弱いね」は、女子マラソン界全体に言っている叱咤激励の言葉だと思いました。

(共同通信/2019年1月29日配信)

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