おしゃべり散歩道– category –
共同通信「おしゃべり散歩道」のエッセイをご覧いただけます!!
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人とロボットが協力
おしゃべり散歩道8月中旬、別府市の太陽の家で東京パラリンピックの聖火になる「別府おもいやりの火」採火式が行われました。私はこの採火式にゲストとしてお招きを。幸せを感じたのは、太陽の家の敷地内に立つ中村裕さんの銅像がずっと採火式を見守っていたことです。お医者さまでいらした中村さんは、日本のパラスポーツの発展に努め、日本パラリンピック父と言われています。1964年の東京パラリンピックでは選手団長も務めた方。 採火式では、火のおこし方が画期的でした。中村さんが1975年に大分でフェスピック(現アジアパ... -
本番を楽しむで好結果に
おしゃべり散歩道東京五輪16日間の熱戦は終わりましたが、地元で報告会が開催されたり、金メダリストの故郷でポストが金色に塗られたり、興奮冷めやらぬままパラリンピックへとバトンが渡りそうです。 ステイホームでテレビやスマホで中継を観ていた人も多いでしょう。金メダルを逃し、応援してくれた人々に詫びる姿に「謝る必要はないよ、がんばった、ありがとう」と声を掛けたくなるのは私だけじゃないと思います。 今回の大会で特に印象に残ったのは、選手の皆さんの「本番を楽しむ」姿勢です。女子走り高跳びで銀メダルに... -
大舞台での笑顔に拍手
おしゃべり散歩道7月30日の夕方、女子5000m予選を解説するために競技場のスタンド席へ。国立競技場の周りでは蝉の大合唱。まるで無観客での競技を励ましているようでした。先に行われた男子3000m障害予選を高岡寿成さん(シドニー五輪1万m7位入賞)と観戦。「楽しみにしていて下さいって(三浦龍司さんを指導する)長門俊介監督が言っていましたよ」と高岡さん。 レースはその言葉通り、19歳の三浦さんが優勝候補のギルマさん(エチオピア)に挑む積極的な走りで、日本記録を更新!「この蒸し暑さの中で、やっぱり若いと暑さ感... -
池江さんの泳ぎに感服
おしゃべり散歩道向日葵も微笑んでいるようにみえます。東京五輪が開幕し、金メダル一号が柔道の高藤直寿さん。それに阿部一二三さん、詩さん兄妹が続き、水泳の大橋悠依久さんも金メダルに輝きました。連日の偉業に心が躍ります。 実はこんなに五輪を堪能できるのは初めて。これまでは、解説のため現地入りし、ホテルのテレビで観戦。放送はその国の人気スポーツ、人気選手を中心に中継するので、日本選手の活躍をあまり観ることが出来ませんでした。それに比べて母国開催は、アナウンサーの実況、解説者の言葉も入るので楽し... -
スポーツの振興に全力
おしゃべり散歩道向日葵がぐいぐいと背を伸ばす7月中旬、東京パラリンピック直前に放送されるパラスポーツ番組の収録で武井壮さんとご一緒しました。驚いたのは武井さん、ボッチャや卓球、ゴールボール等々、どのパラスポーツもとても上手!私が感服していると「僕、番組で色々体験してますからね」と爽やかに言うのです。改めて運動センスの良さを感じました。 百獣の王と銘打ってタレント活動する前には、大学時代に陸上十種競技で日本一になったことがある武井さん。「あの時は基礎体力とスタミナをつけて、あとは上手い人の... -
五輪・パラ選手を指導
おしゃべり散歩道冷えたスイカをがぶりと戴きたくなる暑さの7月11日、兵庫陸上競技選手権へ。三重国体や近畿選手権を目指す選手達の中へ、自然な形で東京パラリンピック出場選手達を加えて頂きました。女子走り幅跳びの中西麻耶さんと高桑早生さんが順調な仕上がりで嬉しかったです。 2人がコメントした後、記者に囲まれたのは高桑さんのコーチの高野大樹さん。今、最も注目されているコーチです。高野さんは2020東京五輪100m出場の山縣亮太さんや100mハードルの寺田明日香さんも指導。ご自分も110mハードルの選手で埼玉大学大... -
それぞれが思いをつなぐ
おしゃべり散歩道7月1日、千葉県山武市で聖火の点火セレモニーが行われました。公道での聖火リレーが中止となり、ステージ上でのトーチキスというカタチになったのです。 山武は里山に囲まれた田園風景が広がるのどかな場所。集合場所となった山武市蓮沼交流センターで、本番を待つ間に参加者の皆さんとおしゃべりを楽しむことが出来ました。「今日はすごい。レジェンドがお二人もいます」とスタッフが言うので誰のことかしら?と思ったら1人は私で、もう1人は阿出川輝雄さん(78歳)でした。阿出川さん、1964年にアメリカへ留... -
浪速の孝行息子、多田さん
おしゃべり散歩道蝉の声が聞こえ始めた長居陸上競技場(大阪市)で、6月24日から4日間にわたり日本陸上競技選手権が開催されました。2日目の25日は、男子100m決勝。私はゴール付近で運営の大阪陸上競技協会の方々と勝負を見守ったのです。 雨上がりのグラウンドに緊張が漂う中、クイーンの「ウィー・ウィル・ロック・ユー」の音楽が流れ、東京五輪参加標準記録をクリアしている桐生祥秀さん、山縣亮太さん、多田修平さん、サニブラウン・アブデル・ハキームさん、小池祐貴さんが登場。スクリーンに映し出される1人1人の姿は究極... -
ユニバーサルスポーツ
おしゃべり散歩道細川護煕元総理の奥さま佳代子さんは、長年スペシャルオリンピックス日本(知的障がいスポーツの組織)の会長を務めてこられました。そして更に「温かみのある社会」の実現を目ざして、年齢や性別、障がいの有無に関わらず、誰もが一緒に楽しめるユニバーサルスポーツ「フロアホッケー」の普及に尽力されています。 フロアホッケーはカナダ発祥で、アイスホッケーを体育館で行うような競技。棒状のスティックで、円盤型(ドーナツ状)のフエルト製パックを奪い合い、相手のゴールにシュートするのです。 そし... -
菅平合宿で鍛錬
おしゃべり散歩道「野生のプリンセス」と、私が勝手にキャッチフレーズを付けている一山麻緒さん(24歳・ワコール)。東京五輪女子マラソン代表です。豹のようなしなやかな動きでハードなトレーニングに挑む姿には底知れぬ強さを感じます。 昨年3月の名古屋ウィメンズマラソンでは雨の中、ケニア、エチオピアの選手を置きざりにし2時間20分29秒で優勝しました。そしてレースを終えると(練習後も)、好きな香りに包まれながらスキンケアをする至福の時間を大切にしています。オンとオフがはっきりとした魅力的な選手です。 本...