おしゃべり散歩道– category –
共同通信「おしゃべり散歩道」のエッセイをご覧いただけます!!
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飛躍する親子鷹
梅花の蕾が開いたような喜びを、北京五輪フィギュアスケート男子で銀メダルを獲得した鍵山優真さんに感じました。まだあどけなさが残る18歳。大舞台を楽しむような表情で競技を終えて、採点を待つ「キス&クライ」と呼ばれる場所に、コーチであるお父さんと並んで座りました。マスクで口元が隠れているせいか、二人はそっくり。 点数発表直前、正和さんは優真さんを指差し、両手でキラキラポーズ。いい演技をした息子を讃えたのでしょう。そして高得点が発表されると、喜びを爆発させて抱き合いました。父と息... -
競技場の中の多様性
2021年の東京パラリンピックは母国開催のお陰で、多くの人にパラ競技を知って貰うきっかけになりました。にわかファンも増えて、日本パラ陸上競技連盟(私が会長を)もその風に乗り2022年神戸世界パラ陸上選手権で一層盛り上げようと思っていたのです。ところがコロナ禍はそう簡単には収束せず、今度はオミクロン株の影響で神戸世界パラ陸上は2024年に延期に。 そこで、日本知的陸上競技連盟理事長の奥松美恵子さんを中心に、今年3月に健常者と様々な障がいのある選手が一緒にレースを行う新たな... -
浪速のど根性走り
「浪速のど根性走りみせます!」と大会前に話していた松田瑞生さん。1月30日、正にその通りの走りで優勝。1㎞を3分20秒(同じペースで走れば2時間20分半ば)のハイペースを神野大地さんらの3人のペースメーカーが刻み、その船に乗るようにスムーズな走りを押し通したのです。宮崎の合宿地などで月間1400㎞走り込んだスタミナ、強い脚が際立つ走りでした。最後は少し失速しましたが堂々の2時間20分52秒、自己ベストを55秒上回ってゴール。 私はライブ配信で森脇健児さんたちと解説を。ゴール後、大喜びかと... -
高め合ったライバルたち
小倉城に見送られてスタートした第33回選抜北九州女子駅伝大会。実業団、大学が5区間、高校6区間で同じコースを走る、全国でも珍しい駅伝です。オミクロン株の感染が広まる中、1月23日、予防を徹底しての開催に選手からは感謝の声が上がりました。それを力に変えて実業団の部は、「若手育成」をテーマに荻野知紀監督が采配を振るったデンソーチームが優勝。また高校の部は、2年連続全国駅伝への出場を逃した筑紫女学園(福岡)がその悔しさをバネに優勝しました。一人一人にドラマがあります。そして今回、... -
福士さん、お疲れさま
全国都道府県対抗女子駅伝は京都チームが優勝。アンカーを務めた安藤友香さんはゴール後、走った選手だけでなく控えの選手達も讃えました。チーム一丸となっての勝利が伝わる素敵なコメントに感動。そして駅伝ラストランの福士加代子さんが、青森県チームのアンカーとして笑顔でゴールイン。走りながら沿道の応援に笑顔で応える福士さんの姿に、1月末の大阪ハーフマラソンで引退かと思うと寂しい気持ちになりました。福士さんは、青森県の五所川原工業高校を卒業後、ワコールに入社。初めてチョンマゲ姿(前髪... -
初春の檜舞台で
胴上げの手が初空を掴んだのは、ホンダチームでした。2022年、寅年最初の日本一決定戦はニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)。二強と言われた富士通、旭化成を打ち破り、ホンダが創部51年目にして初優勝しました。「虎視眈々と狙っていましたね」と、私は中継のリポートを。ホンダは東京オリンピックに伊藤達彦さん(1万m)と青木涼真さん(3千m障害)の2人が出場し、設楽悠太さんをはじめマラソンランナーも育てています。トヨタ自動車も含めて四強時代になりそうです。 その後次々とゴールする選... -
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パリ五輪目指す舞台に
アニメ「鬼滅の刃」が今年も大人気でしたが、鬼退治の元祖は「桃太郎」。12月19日、そのふるさと岡山で、第40回有森裕子杯人見絹枝杯山陽女子ロードレースが開催されました。「選手の皆さん、明日は自分の「心の弱さ」という鬼と戦ってくださいね」と私は開会式で挨拶をしました。 レースは、ゼイトナ・フーサンさんとデスタ・ブルカさん(共にデンソー所属)が先頭を速いペースで引っ張り、それに沢山の日本人選手が付き大きな集団に。その中には、東京五輪女子1万m代表の安藤友香さん(ワコール)、そして第... -
持ち味生かしそれぞれに
街にイルミネーションが輝いた12月初旬、日本陸上競技連盟主催の「アスレチックスアワード2021」が都内のホテルで開かれました。冒頭で陸連会長の尾縣貢さんが「無観客であり、多くの制約があったオリンピックでしたが、皆さんのがんばりが多くの人を勇気づけました」と温かいご挨拶を。その後、様々な賞の表彰が行われたのです。 「サトウ食品グランプリシリーズ2021チャンピオン」を受賞したのは、金井大旺さん(男子110mハードル)と寺田明日香さん(女子100mハードル)。スーツ姿の金井さん... -
未来のパラアスリートたち
ガンバレ、ファイトと書かれた横断幕の前で、車いすの選手が満面の笑み。第34回千葉県特別支援学校高等部駅伝大会のプログラムの表紙の絵です。12月3日、千葉県総合スポーツセンターで開催された大会は、その絵のように明るい雰囲気でした。感染予防を徹底した中で、フル駅伝、ハーフ駅伝、クォーター駅伝の部に分かれ、フルは1人2.8㎞(1区のみ1.4㎞)、ハーフは1.4㎞を10区間走ったのです。総勢約600人。 高等部3年生にとっては学校生活最初で最後の駅伝。「コロナ禍で2年連続中止だったので、...