おしゃべり散歩道– category –
共同通信「おしゃべり散歩道」のエッセイをご覧いただけます!!
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初春の檜舞台で
おしゃべり散歩道胴上げの手が初空を掴んだのは、ホンダチームでした。2022年、寅年最初の日本一決定戦はニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)。二強と言われた富士通、旭化成を打ち破り、ホンダが創部51年目にして初優勝しました。「虎視眈々と狙っていましたね」と、私は中継のリポートを。ホンダは東京オリンピックに伊藤達彦さん(1万m)と青木涼真さん(3千m障害)の2人が出場し、設楽悠太さんをはじめマラソンランナーも育てています。トヨタ自動車も含めて四強時代になりそうです。 その後次々とゴールする選... -
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パリ五輪目指す舞台に
おしゃべり散歩道アニメ「鬼滅の刃」が今年も大人気でしたが、鬼退治の元祖は「桃太郎」。12月19日、そのふるさと岡山で、第40回有森裕子杯人見絹枝杯山陽女子ロードレースが開催されました。「選手の皆さん、明日は自分の「心の弱さ」という鬼と戦ってくださいね」と私は開会式で挨拶をしました。 レースは、ゼイトナ・フーサンさんとデスタ・ブルカさん(共にデンソー所属)が先頭を速いペースで引っ張り、それに沢山の日本人選手が付き大きな集団に。その中には、東京五輪女子1万m代表の安藤友香さん(ワコール)、そして第... -
持ち味生かしそれぞれに
おしゃべり散歩道街にイルミネーションが輝いた12月初旬、日本陸上競技連盟主催の「アスレチックスアワード2021」が都内のホテルで開かれました。冒頭で陸連会長の尾縣貢さんが「無観客であり、多くの制約があったオリンピックでしたが、皆さんのがんばりが多くの人を勇気づけました」と温かいご挨拶を。その後、様々な賞の表彰が行われたのです。 「サトウ食品グランプリシリーズ2021チャンピオン」を受賞したのは、金井大旺さん(男子110mハードル)と寺田明日香さん(女子100mハードル)。スーツ姿の金井さん... -
未来のパラアスリートたち
おしゃべり散歩道ガンバレ、ファイトと書かれた横断幕の前で、車いすの選手が満面の笑み。第34回千葉県特別支援学校高等部駅伝大会のプログラムの表紙の絵です。12月3日、千葉県総合スポーツセンターで開催された大会は、その絵のように明るい雰囲気でした。感染予防を徹底した中で、フル駅伝、ハーフ駅伝、クォーター駅伝の部に分かれ、フルは1人2.8㎞(1区のみ1.4㎞)、ハーフは1.4㎞を10区間走ったのです。総勢約600人。 高等部3年生にとっては学校生活最初で最後の駅伝。「コロナ禍で2年連続中止だったので、... -
五輪選手ら力走
おしゃべり散歩道松島から仙台まで、松尾芭蕉が歩いた道を逆方向に42.195㎞走るクイーンズ駅伝(全日本実業団女子駅伝)。今年は正に「おかえり五輪」でした。11月28日、東京五輪に出場した選手が7人走り、空気は熱かったです。 私はスタート地点で選手達を見送ってから、車でフィニッシュ地点の競技場へ。スタート前に1区を走る資生堂の木村友香さんに「がんばってね」と声をかけると「はい、思いっ切りいきます!」と友香さん。すると、彼女は2㎞から飛び出し、後ろの集団との差を開いて峠のようなアップダウンを力強く... -
車いすマラソン2人の快走
おしゃべり散歩道「東京パラリンピックの私の旅は、大分から始まり、大分で終わる」と語ったのは、マルセル・フグさん(スイス)。11月20日、大分国際車いすマラソン前日の記者会見でのこと。フグさんは東京パラリンピックで、800、1500、5000m、マラソンと出場した4種目すべてで金メダルを獲得しました。大会前に大好きな大分で合宿をし、大会後は大分国際車いすマラソンを走り「今年を締めくくりたい」と話したのです。 レースは、フグさんがスタートするやいなや飛び出し、世界記録を大幅に上回るペースで走り続... -
楽しみな不破さんの走り
おしゃべり散歩道てっぺんに薄っすらと雪化粧をした吾妻連峰を眺めながら、11月14日、2年ぶりに東日本女子駅伝が開催されました。レース前日の信夫ケ丘陸上競技場には、18都道県の選手達が大勢集い、それはレースへの渇望感を表すような風景でした。 「今年は群馬でしょう。アンカーまでに2分は欲しいな」と東京都チーム監督の中村孝夫さん。他チームの監督達も群馬県のアンカー不破聖衣来さんを恐れていたのです。というのも不破さんは、2週間前の全日本大学女子駅伝でエース5区を大激走。区間記録を1分以上も更新。私も彼女... -
監督バスも熱気
おしゃべり散歩道熱田神宮から伊勢市までの106.8㎞を8人の選手で繋ぐ全日本大学駅伝。今年も監督バスの中から様子をお伝えしました。前方の席に座った駒澤大学の大八木弘明監督にいまひとつ元気がありません。前半の山場に起用するはずだった鈴木芽吹さんが故障で走れないことも理由でしょう。また感染予防のため今年からお弁当が配られないことに。「一番に弁当を食べるのが私のルーティーンだったのに残念。」と後ろの席で青山学院の原晋監督は元気いっぱいです。 レースがスタート。1区では中継所手前500mで駒澤の... -
お祭り競技会、笑って泣いて
おしゃべり散歩道イチョウの木々が色づき始めた駒沢公園陸上競技場の入り口で、大学生達が明るく元気に受け付けをしていました。競技場に入るとホームストレートいっぱいにハードルに掛けられたスポンサー企業の横断幕が並んでいます。運営で走りまわる人も若い人が多く、欧米の大会に似た新しい景色を見るようでした。 10月30日に開催された「ミドルディスタンスサーキット東京大会」は、横田真人さん(ロンドン五輪800m日本代表)のプロデュースによるもの。横田さんは現役の頃から中距離種目にお客さんが入らないことをも...