おしゃべり散歩道– category –
共同通信「おしゃべり散歩道」のエッセイをご覧いただけます!!
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知事も走る
来年3月に延伸予定の北陸新幹線の真新しい高架が、水の張られた田んぼに写っていました。4月16日、加賀温泉郷マラソンが開催され、私は毎年ゲストとして応援で参加。約3千人のランナーが並ぶスタートラインの先頭に、石川県知事の馳浩さんの姿があってびっくりました。地元のJリーグチーム、ツエーゲン金沢のユニフォームを着て、周りの速そうなランナー達と談笑を。その姿がヒョウの群れの中に、1頭のサイが迷い込んだ感じで微笑ましかったです。 「馳さんには親しみがあります。1984年のロス五輪に共に... -
田中希実さん再始動
春爛漫、東京では桜からバトンを受けたハナミズキが街を彩っています。陸上競技もロードから春のトラックシーズンがスタート。私が最も注目しているのは田中希実さん(東京五輪1500m8位入賞)です。圧倒的な強さで陸上界に風穴を空けてくれました。 先日、1年間所属した豊田自動織機を離れ、ニューバランスとプロ契約。そしてプロ宣言後の初戦となる金栗記念選抜陸上中長距離大会(熊本市)の1500mに出場しました。髪を頭の上でまとめたお団子スタイルに「おっ、希実ちゃん心機一転、気合い入って... -
プロとしての覚悟
近所の公園ではソメイヨシノから八重桜にバトンが渡ろうとしています。桜と共に美しい花を咲かせたのが、車いすテニスの国枝慎吾さん。先月パラスポーツ選手としては初めての国民栄誉賞を受賞しました。 その後、日本パラスポーツ協会からも特別功労章を受賞した国枝さん。その席で「私たちは先人の皆さんが作られた道にいる。これから続く若者たちにもよい道を作っていきたい」とご挨拶。謙虚で偉大な国枝さんに、会場から大きな拍手が起こりました。受賞式の後は特別賞を受賞したデフ(聴覚障がい)の選手た... -
応援する故郷
戦国時代、今川方の最前線基地であった吉田城に隣接する豊橋公園で、穂の国豊橋ハーフマラソンが4年ぶりに開催されました。豊橋は、鈴木亜由子さん(東京五輪女子マラソン代表)の故郷。サプライズゲストとして亜由子さんが大会の応援に訪れ、雨の中を必死に走る選手達にエールを贈りました。 そして多くのランナーがフィニッシュした頃、亜由子さんと私でトークショーを。雨にも関わらず、ステージの前はすごい人だかり。母校名古屋大学の友人達も集まり「亜由子」「あゆ」のコールが心地よい音楽のようでし... -
松江で花開く
近代スポーツの父、岸清一さんの故郷、島根県松江市へ。第44回松江レディースハーフマラソンが開催され、解説で伺いました。この大会は世界への登龍門と言われています。過去には高橋尚子さんや野口みずきさん、新谷仁美さんなども出場。実業団選手はもちろんですが、大学生のワールドユニバーシティゲームズの選考会になっているため大学のトップ選手たちが集います。 大会前日に松江城の周りをジョギングすると、ソメイヨシノの蕾もほころび始めていました。そしてレースは、パナソニックの中村優希さん(22... -
応援する家族
「録画した亜由子のマラソンを何度も何度も観ているのですよ」と嬉しそうに話すのは、村松千枝子さん(88歳)。3月12日に開催された名古屋ウイメンズマラソンで、日本人トップの2位(2間21分52秒)なった鈴木亜由子さんの(母方の)お婆ちゃんです。千枝子さん、家の近くにある岩谷観音へ毎日お詣りに行って、亜由子さんのレースが近づくと「十円から百円にお賽銭を奮発するんですよ」と話すとってもチャーミングな方です。亜由子さんはいつも「祖母は足が悪いので転ばないか心配しています」と話しています... -
世界の厚い壁
3月5日、東京マラソンに約3万8千人のランナーが出場。今年は海外からの参加者が多く、コロナ前の状態に戻ってきた感がありました。 私は女子のレースをフジテレビのオンデマンド放送で解説。今回のレース、男子も女子も日本記録を更新することが目的でした。そのため女子ではペースメーカーが1㎞3分17秒から18秒を刻み、フィニッシュタイムは2時間18分台です。 ペースメーカーはマラソン未経験のケニアの若い女子選手2名と日本の男子選手1名が務めました。でもケニアの2人は先輩に急かされたのか、予... -
進化する和田選手
スタート時は雪が舞っていた2月26日、大阪マラソンが開催されました。気温5.4度と寒い中、西山和弥さん(24歳・トヨタ自動車)が初マラソン日本最高記録を樹立。視覚障がいの部で和田伸也さん(45歳・東京パラリンピック1500m銀、5千m銅)がT 11(全盲)マラソン世界記録を更新しました。マラソン界も春です! 和田さんのコーチである安田亨平さん(日本ブラインドマラソン協会強化委員長)は「和田さんの努力とガイドランナーの努力の結晶です」と、とても喜んでいました。走り終えた和田さんも「2... -
マラソンと芸術
春一番が吹いた2月19日、3年ぶりに開催された北九州マラソンには、およそ11,000人のランナーが集いました。スタート時はまさにニッポンの元気の象徴で、色とりどりのユニフォームのランナーたちは躍る花のよう。その姿と、プログラムの表紙の絵がマッチしてみえたので、私は心が震えてしまいました。 大会前日、大会のメインビジュアルであるその絵を描いた黒田征太郎さん(84歳)と、北九州が故郷の君原健二さんとのトークショーが。14年前から北九州にお住まいの黒田さんは「君原さんと会えて、私は五... -
ウオーキングで健康に
長崎空港から船に乗って、時津に着いた~。私は五木ひろしさんのヒット曲の替え歌を歌いながら登場。2月12日、長崎県時津町で、翌週の西彼杵道路の一部開通を記念したウオーキング大会が開かれました。青空の下、およそ400人の町民の皆さんと3.4㎞を歩いたのです。開会式では「この道を歩けるのは今日だけ。今後は歩くと捕まりますよ」と吉田義徳町長が朗らかにご挨拶。笑いが起きました。 私は時津町の観光ルート開発アドバイザーを務めていますが、コロナ禍でこれまでは町の人とあまり触れ合えませんでし...