2024– category –
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マラソンへの登竜門
2024松江城の桜の蕾が膨らんでいた3月17日、まつえレディースハーフマラソンが開催されました。近代スポーツの父と言われる岸清一賞を冠にかかげ、45回の歴史を重ねています。そして日本学生ハーフマラソン選手権も併催されているため、学生の顔ぶれが豪華。未来を占う試金石となる大会なのです。 というのも、2019年に1年生で初ハーフながら優勝したのは、鈴木優花さん(大東文化大)。最後まで加世田梨花さん(名城大)と激しく競り合いました。その後、鈴木さんはユニバーシアードで優勝し、4年後にはパ... -
チームジャパンの一体感
20243月10日に開催された名古屋ウィメンズマラソンは女性たちのエネルギーでいっぱい。快晴の中、桜が開花してしまいそうな勢いでした。約2万人のランナー達の先頭には、パリ五輪の残り一枚の切符をかけた選手たち。その目の前に、1月の大阪国際女子マラソンで前田穂南さんが出した2時間18分59秒というハードルが立ちはだかっていました。 レースはペースメーカーが12~13㎞で4人中2人が離脱し、20㎞で日本記録ペースから28秒遅れとなっていました。25㎞過ぎの給水でアフリカ勢の2人がスパートし、安藤友香さ... -
パリの次は東京世界陸上
2024お雛さまの日に開催された東京マラソンに、夫は日頃から支援している国際NGOプランインターナショナルジャパンのチャリティー枠で参加。「小学生の合唱やギターの演奏もあってお祭りだよ」と、快晴のなか春の遠足に出かけるような電話がありました。でも夫が元気だったのは最初だけ。花粉症と体重オーバーで、26㎞で棄権してしまいました。 およそ約3万8千人が走り出す前に車いすの部がスタート。鈴木朋樹さんがダニエル・ロマンチュクさん(米国・東京パラリンピックマラソン銅メダル)と2人で飛び出し、駆... -
楽しい大阪マラソン
2024「予報は雨ですが、お天気になるように祈祷しますからね。皆さんがんばって~」とユーモアたっぷりに激励してくれたアンミカさん(大会アンバサダー)。大阪マラソン前日のパーティーでのことでした。その祈りが通じたのでしょう。翌日(2月25日)はスタート前に一瞬雨が止み、レース中は小雨。大阪城天守閣が見守る大阪府庁前から約3万5千人のランナーが次々とスタート。京都大学iPS細胞研究所名誉所長の山中伸弥さんの姿を見つけ、どの位で走りますか?と伺うと「3時間20分位ですかね」と山中さんはにっこ... -
睡眠の研究でノーベル賞候補
2024柔らかな春の日ざしに梅の花が歌っているようにみえた2月中旬のこと。ラッキーなことに、睡眠の研究で有名な柳沢正史さん(筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構・機構長)とラジオ番組でお会いすることが出来ました。柳沢さん、論文の活用が多い人に授けられるクラリベイト引用栄誉賞を2018年に受賞。この受賞者は後にノーベル賞を受賞することが多く、2002年以降で71人も受賞しているのです。 凄い方がいらっしゃる!とドキドキしながらお待ちしていましたが、柳沢さんは全然偉ぶったところがなく穏... -
神戸2024世界陸上に向けて
20242月7日、神戸世界パラ陸上100日前イベントが、神戸市役所のロビーで開催されました。大会まで1年となった昨年5月、365日と紙のカードに書かれたカウントダウンボードをお披露目。その数字が100を示し、大会が迫ってきた感にドキドキしました。 この日は、昨年10月末に国立競技場をスタートしたスマレゾカー(スマイルレゾナンスカー)が凱旋。レゾナンスの意味は共鳴で、車は全国各地を回って笑顔の応援の写真と一緒に神戸市役所に帰って来たのです。会場が湧くなか、久元喜造市長が「全国各地から... -
笑顔を届けるボランティア
2024能登半島地震から約1ヶ月後、電気がおおむね復旧したとのニュースにホッとしています。寒い日が続く中、被災した人たちにとって、暖かい場所で温かいものを頂くことは、心を安心させることでしょう。 先日、日本財団ボランティアセンターで会議が開かれ、私は理事として参加。そこで能登半島地震のボランティア活動の様子を知ることが出来ました。日本財団では昨年5月の能登半島沖地震直後、珠洲市に調査団を送って、災害発生直後にどんな支援が必要かを調べていました。その関係もあり今回、珠洲市で1月4... -
ど根性フラミンゴの激走
2024パリ五輪代表の残り一枠をかけた大阪国際女子マラソン(1月28日)は、インパクトのあるレースで前田穂南さんが日本人トップでフィニッシュしました。野口みずきさんの日本記録を19年ぶりに破るという快挙。私は森脇健児さん達とネットで生配信を。みんな興奮しっぱなしでした。 中間点を過ぎで、前田さんがペースメーカーを置き去りにしてスパート!「早くない?」と森脇さんは心配しましたが、「これが前田さんの勝ちパターンですよ」と私。その飛び出しにライバルの選手たちは不意を突かれた感じです。前... -
名伯楽、次のチーム作り
2024山茶花が寒空を彩るように咲いていた1月21日、第35回選抜女子駅伝北九州大会が開催されました。私は解説者として参加しましたが、昨年のクイーンズ駅伝優勝チームの積水化学と全国高校駅伝優勝の神村学園が出場とあり、ワクワクしました。 この大会、4区までは実業団と高校生が同じ距離を走り、最終区の5区10.4㎞だけは高校生が2人でつなぎます。高校生は実業団にチャレンジしたい気持ちでいっぱいですし、実業団の選手は恥ずかしい走りは出来ないと、何とも言えない緊張感が漂っているのです。 レースが... -
石川県へ勇気を届ける走り
20241月14日に開催された全国女子駅伝は、1区の五島莉乃さんの走りに心が震えました。石川県星陵高校から中央大学へ進み今資生堂で活躍している五島さんは、ふるさと石川県チームで出場。競技場を出るとすぐに飛び出し、2位と大きく差を開いて独走したのです。「石川」の胸の文字が揺れる度に、五島さんの思いが伝わる魂の走りでした。 五島さんはお正月に石川県の実家に帰省し、帰りの新幹線の中で地震に見舞われ、12時間近く車中で過ごしたそうです。走り終えると、「石川県の皆さんに少しでも私たち走りが届...