pc02@hiari– Author –
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デフリンピックが楽しみに
4月27日、駒沢オリンピック公園陸上競技場のブルートラックが、ネモフィラの花畑のように青空に映えていました。4月25日から3日間に渡り開催された東京陸上競技選手権大会。秋には同競技場でデフリンピックが開催されます。トラック表面のゴムが一部張り替えられ、白のラインが濃くなるなど、鮮やかな色で世界中のアスリートをお出迎え。 大会2日目と3日目は、デフリンピック日本代表の選考会(100、200、400m)も。最終日の朝、競技開始前に審判たちが集合して、打ち合わせ。すると、デフ陸上競... -
女子陸上王国・兵庫県
4月19日、兵庫リレーカーニバルへ。神戸市営地下鉄の総合運動公園駅で降りると、赤い小ぶりのキリシマツツジが花束のように咲いて、ユニバー記念競技場へと導いてくれました。 昨日5月、ここで神戸世界パラ陸上競技選手権大会が開催され、世界104の国と地域から1,978名が集いました。大会期間中、兵庫県内の子どもたち約3万人が観戦に。明るい声の応援が選手達を励ましたと話題になったのです。 この日、私はお世話になった兵庫陸上競技協会の皆さんにご挨拶に訪れました。元専務理事の宮永正俊さん... -
廣中璃梨佳さんの復活
桜からツツジへ季節のバトンが渡りそうな4月12日、熊本市で金栗記念選抜陸上中長距離大会と日本陸上競技選手権大会(1万m)が同日に開催されました。私は、廣中璃梨佳さん(日本郵政グループ)に注目。というのも1週間前、米国アルバカーキで合宿中の髙橋昌彦監督から「廣中、今回は勝ちますよ。動きも表情もいいので楽しみにしていてくださいね」とメールが届いたからです。 昨年は廣中さん、とても辛い年でした。右膝の怪我などで約半年間思うように走れず、パリ五輪の出場資格(女子1万m)を得ていたの... -
選手出身の強化委員長
東京の桜の開花と同じ頃、日本パラ陸上競技連盟はパラリンピックサポートセンターで、中期計画発表会を開きました。「私たちもロサンゼルスパラリンピックに向けて花開きます」と、冒頭私は記者の皆さんの前でご挨拶。 募集していたスローガンには124の応募があり、その中から脳性まひクラス(T35)の坂口美果さんの作品が選ばれました。「自分の限界に挑戦すること、仲間やライバルと競い合うこと、その先にパラ陸上を通して未来も変えていこうという気持ちを込めて考えました」と坂口さんは嬉しそう。そ... -
心温まる交流
梅から桜へバトンが渡った3月下旬、「NHKハートフォーラム」がNHK近くの会議室で開かれました。主催するNHK厚生文化事業団では、障害のある方やその家族、支援者から毎年作文を募集しています。そして、このフォーラムで「NHK障害福祉賞」に入選した作品の中から3編を紹介。受賞者もお招きして色々お話しを伺い、リモートで全国に配信しているのです。 この日、私は作品の一部を朗読しながら司会進行を。お隣に、ノンフィクション作家の柳田邦男さんがいらっしゃり、緊張しました。柳田さんは40年... -
放送100年を記念して
ラジオ放送が始まって今年で100年。3月中旬、「放送100年スポーツ名場面」の収録が行われました。野球の田口壮さんや、サッカーの中澤佑二さん、レスリングの吉田沙保里さんたちとご一緒して、とても楽しい時間でした。 今、大谷翔平さんが大リーグで大活躍、日本でもリアルタイムでその活躍を観ることが出来ます。実はスポーツ中継の始まりも野球でした。最初の放送は、1927年の全国中等学校優勝野球大会(現在の甲子園)。水原茂さんの力投で高松商業が優勝したのです。 田口さんは2回ワールド... -
国スポ改革が本格化
先日、2035年から3巡目を迎える、国民スポーツ大会(国スポ)の今後の在り方を考える有識者会議が終了しました。会議は3回行われましたが、私も委員の一人。競技団体やメディア、自治体の代表者がいる中でアスリートの立場から発言させて頂きました。 1946年に始まった国体は、一巡目は開催地の道路が整備されたり、競技場の施設を新設したり、戦後のインフラ整備に大きく貢献。また、開催地の優勝を目指して選手や指導者を招へいするなど、競技力の向上や育成にもつながりました。 でも今、メリット... -
パラ陸連の新たなスローガン
私が会長を務める日本パラ陸上競技連盟は、2028年のロサンゼルスパラリンピックに向けて、スローガンを募集することを決めました。選手や指導者、家族や連盟、ファンもスポンサーも皆が一丸となって、そのスローガンのもと、同じ方向に向かっていこうとするものです。 発案者は、連盟の専務理事杉本敦男さんです。杉本さんは元々、オイルヒーターや全自動コーヒーマシンを販売するデロンギ・ジャパンの社長をしていらっしゃり、70歳で社長を勇退。「社会貢献がしたい」と話す杉本さんをご紹介頂き、三顧の... -
青山学院大の活躍
東京マラソンの3日前、東京ビッグサイトで、青山学院大学陸上競技部監督の原晋さんとのトークショーがありました。最近青学は、実業団選手に発破をかけるような活躍を見せています。 昨年12月の福岡国際マラソンで、OBの吉田祐也さんが優勝。2月の別府大分毎日マラソンでは、若林宏樹さん(4年生)が学生新記録の走りで日本人トップの2位に。その2週間後の大阪マラソンでも、黒田朝日さん(3年生)が学生新記録を更新。 「大活躍の勝因は何ですか?」と原さんに伺うと、「しっかりご飯を食べることと駅... -
91歳のスーパーランナー
「人生が足りないです」と笑顔で話す北畑耕一さんは、91歳。背筋がピンと伸びていて、品のいいダンディーな方でした。この日、月刊「ランナーズ」の対談でお会いし、私は凄く刺激を受けました。北畑さん、1月に鹿児島「いぶすき菜の花マラソン」を7時間6分で走り、「4月はパリマラソンを走りますよ」と楽しそう。私との対談で準備されたメモは、全てフランス語。「英語は出来ますのでフランス語にも慣れないとね」と、明るく話すのでした。 伊藤忠商事に勤務していた頃は、パリやニューヨークでの生活が長か...