水泳の日本選手権で池江璃花子さんが大活躍。復帰後の自己ベストをどんどん更新しています。「すごく楽しいと思いながら試合に出られたことが嬉しかった」など池江さんのコメントを聞いていると、戦っているのは相手ではなく自分。白血病になる前の自分に近づき、追い越したい。そこにパリ五輪がみえてくるという爽やかさがステキです。
陸上も4月30日から3日間、国立競技場で東京選手権が開催されました。2020東京大会後、初の陸上の大会。東京陸上競技協会理事長の平塚和則さんは「テレビで観た舞台を子ども達にも味あわせたい」とハリきっています。「東京ライジングスター陸上」を併催し、中学生が競い合う舞台も用意されたのです。
その種目には100mや1500m等々男女合わせて10種目。フィニッシュした子ども達の目はキラキラしていました。女子小学生のリレー種目で優勝した「いだてん」チームのみんなは「気持ちヨカッタ。いつかここで世界の選手と戦いたい」と。保護者たちもスタンドから身を乗り出して写真を撮っていました。
そして選手権の110mハードルで優勝した慶応大の豊田兼さんも「トラックの反発が丁度よくて走りやすかったです。競技場の迫力を楽しめました」と満足気な表情で話してくれました。
ただ運営にはちょっと苦労。トラックに面した部屋が端っこにしかなく、大会本部から全体が見渡せません。通路が複雑でリレーを終えた選手が表彰式に集まるのも時間がかかります。記者席もフィニッシュライン付近ではなく、スタンド中央に。球技用スタジアムの色合いが強いのです。「でも工夫すれば大丈夫よね」と皆でそれを知ることが出来たことも収穫でした。
(共同通信/2024年5月2日配信)