山茶花が寒空を彩るように咲いていた1月21日、第35回選抜女子駅伝北九州大会が開催されました。私は解説者として参加しましたが、昨年のクイーンズ駅伝優勝チームの積水化学と全国高校駅伝優勝の神村学園が出場とあり、ワクワクしました。
この大会、4区までは実業団と高校生が同じ距離を走り、最終区の5区10.4㎞だけは高校生が2人でつなぎます。高校生は実業団にチャレンジしたい気持ちでいっぱいですし、実業団の選手は恥ずかしい走りは出来ないと、何とも言えない緊張感が漂っているのです。
レースがスタートすると、北九州市立高校の下森美咲さんがトップでタスキを渡しました。2区で神村学園のカリバ・カロラインさんがトップに引き上げ、3区以降は肥後銀行や京セラが神村学園を追いましたが届かず、神村学園が優勝。実業団の部は、肥後銀行が初優勝!積水化学は若手でのチーム編成ではありましたが、高校生に叱咤激励されたような結果となりました。
私が注目したのは銀河学院という高校です。全国高校駅伝でも9位に入り、どんな学校?と思っていましたが、この日は高校の部で4位に。監督は森政芳寿さんで、以前は興壌館高校を全国高校駅伝で2度優勝に導いた名伯楽です。「森政さん、がんばっていますね」とご挨拶すると「66歳、楽しくぼちぼちやってますわ」とすごくお元気。
就任5年目。広島県福山市の古民家で選手は生活し、6人分の朝食はいつも森政さんが作っているそう。鯖の味噌煮やひじきなど美味しそうな写真をスマホで見せてくれました。「料理は好きでね。毎日孫のような選手から元気をもらってますよ」と笑う森政さん。これから銀河学院はどんどん強くなりそうです。
(共同通信/2024年1月22日配信)