12月17日、第42回有森裕子杯人見絹枝杯山陽女子ロードレース大会が開催されました。解説の仕事で伺った私。前日の記者会見で有森さんが「明日は気温が低いけど(最高気温6℃)、外国人選手に食らい付くような挑戦をしてください」と日本の選手たちにハッパをかけました。するとその話しを食い入るように聞いていた九電工の唐沢ゆりさんが、アフリカ勢のトップ集団に積極的に付いて日本人トップでゴールイン。自己ベストを20秒ほど更新し、来年3月の名古屋ウィメンズマラソンに弾みをつけました。
午後は「10分の1おかやまマラソン」です。その名の通り約4.2㎞を走るイベントで、幼稚園、保育園児から80代の方まで、多くの人が参加しました。スタート地点の道が広いことや、給食の豊富さ、景色の良さなど、おかやまマラソンの魅力を紹介した有森さん。「でーれー評判がいいんで、いつか参加しんしゃいよ」と岡山弁で盛り上げました。
走ったランナー達がマラソン大会を評価するネットの掲示板で、おかやまマラソンは高得点。県をあげて盛り上げていることが分かります。「故郷のために」という有森さんの思いが大会に染み渡り、岡山県が1つになっているのでしょう。
そしてこの日、イベント中に場内アナウンスで「全国中学駅伝で、京山中(岡山市)が男女共に優勝しました」と。すると会場に歓声があがり、ハイタッチをする人も。そういえば昨年この大会後に、全国高校駅伝(男子)で倉敷高校が優勝し、その後、全国高校サッカーで岡山学芸館高校が優勝したことを思い出しました。岡山旋風は、こんな一体感の土壌が生み出しているのかもしれません。この冬も吹きそうな気がしています。
(共同通信/2023年12月18日配信)