街にイルミネーションが輝いた12月初旬、日本陸上競技連盟主催の「アスレチックスアワード2021」が都内のホテルで開かれました。冒頭で陸連会長の尾縣貢さんが「無観客であり、多くの制約があったオリンピックでしたが、皆さんのがんばりが多くの人を勇気づけました」と温かいご挨拶を。その後、様々な賞の表彰が行われたのです。 「サトウ食品グランプリシリーズ2021チャンピオン」を受賞したのは、金井大旺さん(男子110mハードル)と寺田明日香さん(女子100mハードル)。スーツ姿の金井さんと着物姿の寺田さんが並び、実に爽やかなお二人でした。陸上界のOB、OGやスポンサー企業の皆さん、メディアの方々も釘づけに。金井さんは受賞のお礼を述べた後、「小学3年生から陸上を初めて18年間、本当に幸せな競技人生でした。支えてくださった方々に感謝します」としみじみとした表情で話しました。これからはご実家の歯医者を継いで歯医者さんになるのです。そして寺田さんは「東京五輪での応援ありがとうございました。3年後のパリを目指します」とキッパリ。7歳の娘さんを持つお母さんですが、進化は止まりません。 進む道は分かれましたが、お二人には陸上競技で育まれた人格が感じられます。だからファンも多いのでしょう。きっと金井さんはセカンドキャリアでも成功すると思います。彼のエネルギー、集中力は方向性を変えても生かされるからです。 そしてセカンドキャリアといえば、ハンカチ王子こと元プロ野球選手の斎藤佑樹さんが会社を設立。ラグビー元日本代表の福岡堅樹さんも引退後は医師の道へと進んでいます。これからそんな選手が増えそうです。
(共同通信/2021年12月13日配信)