桜満開の3月26日、日本科学未来館(東京都江東区)へ。「第4回こども新聞サミット」が開催されました。例年だと全国からこども記者が集まり、世の中への提言を発表しますが、今年はコロナ禍のため、子ども達はリモートで参加。ゲストで参加した私は関口修司さん(日本新聞協会NIEコーディネーター)と手島利夫さん(持続発展教育推進フォーラム理事)と一緒に会場から子ども達の発表を聴いたのです。
今年のテーマは、「よりよい世界をつくるためには」。北海道新聞、河北新報、新潟日報、信濃毎日新聞、愛媛新聞、南日本新聞、琉球新報等々、全国各地のこども向け新聞を読んでいる小学生が4つの班に分かれて意見をまとめました。4つのテーマはSDGs(持続可能な開発目標)×国際協力、多様性、技術革新、環境です。
例えば国際協力では、群馬県前橋市で東京五輪・パラリンピックを目指す南スーダンの選手達や館林市に暮らすロヒンギャの人達に話しを聞きに行きました。「前橋の皆が南スーダンの選手を応援している。私も応援したい」と尾本琴美(おもとことみ)さん。また多様性で、地元長野県の全寮制インターナショナルスクールを取材した小野悠希(おのゆうき)さんは「ミックスジェンダー寮に驚いた」と。技術革新では、愛媛の企業が宇宙食を開発したことを紹介しながら、「宇宙と愛媛がつながった」と児玉凛子さん。そして環境、アフリカでは約6億人が電気のない生活をしていることを紹介し、「太陽光電気に期待したい」と、正木太一(まさきたいち)さんが話しました。
私はその取材力とプレゼンにずっと感動していました。この日、発表された提言は、「よりよい世界をつくるためには、正しく知って、自分たちで行動し、発信し続ける」です。
(共同通信/2021年3月29日配信)