金(きん)が信念。(ダジャレで失礼します)年末年始は駅伝三昧でした。富士山女子駅伝とニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)は解説とリポーター役で。箱根駅伝はテレビで観戦。感染予防対策をしっかりした上での開催は、選手はもちろん、観る人達にも元気を与えてくれたと思います。
富士山女子駅伝では、優勝した名城大学のエース加世田梨花さん(4年)がレース前に「4年間で1番いい走りをしたい!」と話しました。しかしその思いが強すぎたのか後半ペースが落ち「一番ふがいない走りをしてしまいました」と大粒の涙。その横で米田勝朗監督は「3週間前に最高の走りをしましたからね。疲れが残っていましたよ」と笑顔でした。加世田さんは12月4日の日本選手権1万mで実業団の選手を引き連れるような積極的な走りで自己ベストを大幅に更新したのです。これからが楽しみ!
そしてニューイヤー駅伝は、監督控室の担当でした。旭化成、トヨタ自動車、富士通の3強の熾烈な戦いに、部屋には緊張感と共に熱い空気が。富士通駅伝部監督の高橋健一さんは小出義雄さんの二女正子さんの夫です。レース中に高橋さんは「私、年男なんですよ。12年前に富士通が優勝した時も丑年で…今日は猛牛のように走って欲しいな」と。すると、アンカーの浦野雄平さんが正に猛牛のように走って優勝。「ウッシッシーの気持ちです」と高橋さん。
翌日の箱根駅伝は創価大学の躍進に驚きながら、沿道に人が少ないため監督車からの声が聞けて楽しかったです。中でも福島弁の大八木弘明監督が最高。「詰まったよ、詰まった、いいよ」。優勝のゴールテープを切る直前では「やったね、やったよ、お前、男だ!」と。楽しいお正月でした。
(共同通信/2021年1月4日配信)