台風22号の影響で八丈島の人たちは大変な被害を受けました。その1週間前に私は「第21回八丈島夢伝大会」でお邪魔したばかり。毎年恒例のこの大会で、地元の小中学生や特別支援学級の皆さん、老人ホームの皆さんなど323人と幸せな時間を過ごしたのです。台風の影響が心配で、大会を運営するちょんこめ作業所(障害者福祉作業所)の女性の方に電話を。でも電話もメールも繋がらず、ニュースを観ながら心配していました。
台風から2日後に、ようやく電話が繋がると「家の屋根が壊れたり、水道が止まったり。まだバタバタしています」と復旧作業に忙しそう。暴風による倒木が多く、車を駐車場から出せない人もいるうです。でもその女性は「夢伝に参加している人たちと助け合っています」と明るい声に。夢伝を準備する仲間や参加者が自然に集まり、お互いの家を行ききして作業しているようなのです。改めて、スポーツなどで一緒に汗をかくコミュニケーションの素晴らしさを感じました。
八丈島での夢伝は今年で21回目。年齢、性別、健常者の有無もなく、みんながごちゃ混ぜ。例えば6歳から参加している脳性麻痺のミナミちゃんが、27歳の素敵な女性になるなど、成長を見守られる嬉しさがあります。海からの風にハイビスカスの花が揺れ、八丈富士も微笑んでいるように見えるのは、皆が笑顔だから。歩いたり走ったりする人だけでなく、トランペットを吹く人も八丈太鼓を叩く人も。今年はウォーキングの部に90歳の仲良しおばあちゃん3人が「女子会です」と言って参加。皆で「私たちの人生のお手本!」と言って盛り上がりました。
また明るい司会は八丈町立大賀郷中の特別支援学級の男女2人。地域でのお祭り同様、歴史を重ねるスポーツの大会は、いざという時に皆で助け合う力を養っていると思います。来年が楽しみ。
(共同通信/2025年10月10日配信)