日本パラリンピックの父・中村裕さんが創立した太陽の家(大分県別府市)が、今年60周年を迎えます。7月20日の夏祭りもより盛大に。友人のサンプラザ中野くんさんとパッパラー河合さんが出演するので、私も夫と応援に行きました。
太陽の家の前の道路は、200mに渡って歩行者天国に。屋台も多く並んでレトロな雰囲気。家族連れや浴衣を着た中学生、高校生でごった返す中、車いすに乗った人や視覚障がい者、ダウン症の人も当たり前のようにいて、「あー、これが太陽の家だ!」と嬉しい気持ちになりました。
中村裕さんは、1964年の東京五輪で選手団長を務めた時、海外の選手の大半が仕事を持ち健常者と変わらない生活をしていることに驚きました。その頃、日本では自宅や療養所で、仕事をしないで生活する人が多かったからです。「これからは慈善にすがるのではなく、身障者が自立できる施設を作りたい」と中村さんが思って作ったのが、太陽の家なのです。
この日も設立当初から合弁会社を作った、オムロン太陽、ソニー太陽、ホンダ太陽、三菱商事太陽の人たちもいらしていて、観客と一緒にステージを楽しんでいました。
障がい者と健常者が一緒に演奏する「アンサンブル太陽」やNHKのど自慢チャンピオンの歌、お笑いコンビ、ジョイマンのライブなどで盛り上がり、トリは中野さんと河合さんのライブ。大ヒット曲「ランナー」が始まると、皆興奮。私はステージの上と下を走り回りました。例年の2倍近い4500人が来場し、すごい盛り上がり。
打ち上げのお店で理事長の山下達夫さんが「地域の皆さんが喜んでくれて本当によかった」と満面の笑みで話し、私にとっても最高の夏祭りになりました。
(共同通信/2025年7月28日配信)