澄み渡る青空のもと、11月10日、第39回東日本女子駅伝が開催されました。プログラムの表紙は金色の光の中で走る選手の姿。その横に「最後のタスキは未来へつなげ!」という白い文字が踊っています。この日、大会は39年の歴史に幕を閉じました。でも「あまりしんみりせずに、サンキュウの気持ちでがんばろー」と共に解説する弘山晴美さん、吉川美香さんと話しました。
さて、優勝したのは、埼玉県チームです。アンカーの山之内みなみさんが30秒差の2位で受けたタスキを胸に激走、見事な逆転優勝でした。山之内さんは、所属するチームが埼玉県の「しまむら」ですが、高校までは郡山市で育ちました。「故郷へ恩返しが出来て良かったです」と満面の笑みで話しました。
過去には、浅利純子さんや尾崎好美さん、福士加代子さんなどオリンピック選手を25人も輩出しています。今年パリ五輪女子マラソンで6位入賞を果たした鈴木優花さんも、大曲高校時代から秋田県チームで走っています。この日は、優花さんの妹の彩花さんが秋田県チームで出場。ご両親の康子さんと茂樹さんも応援に沿道に来ていました。
閉会式でお2人に会うと「優花も彩花もこの大会に育てて頂いたんですよ」と康子さん。18都道県の選手たちは、2日間故郷の様々な年代の選手と寝食を共にするので、色々なことを学べるのでしょう。私も29歳の時から解説をさせて頂き、最初はお姉さん、途中からお母さん、最近は孫を見守るお婆ちゃんの気持ちで解説をしました。大会は幕を下ろしましたが、今年走った選手の中からもきっとオリンピック選手が出てくるでしょう。これからも未来に羽ばたく選手たちを、力いっぱい応援していきます。
(共同通信/2024年11月10日配信)