クリスマスのイルミネーションが街を明るく照らす12月19日、日本陸上競技連盟主催のアスレテックスアワードが、東京・六本木のホールで開催されました。北口榛花さん(やり投げ)や村竹ラシットさん(110mハードル)など錚々たるメンバーが出席。パリ五輪(金メダル)後に数々の受賞式に招かれた北口さんは「着ていく洋服をそんなに持っていなくて…」と話していましたが、この日は黒のパーティードレスがよく似合っていました。また普段はユニフォーム姿の選手たち、体が引き締まっているのでスーツ姿がきまっていて、見ているだけで楽しかったです。新人賞に輝いた高校生の落合晃さんと久保凛さん(共に800m)の制服姿も初々しく感じられました。
受賞者のスピーチで意外だったのは、北口さんが「シーズンを通して苦しくて、もうこんなシーズンはいらないと思いました」と胸の内をあかしてくれたこと。五輪を前になかなか調子が上がらず、でも周りの期待は膨らみ…、愛らしい笑顔の中に隠された葛藤。競技後、北口さんが(金メダリストだけに許される)鐘を思いっきり鳴らす姿を思い出して、胸が熱くなりました。
陸上ファミリーの中にいる安心感からでしょうか、1人1人が本音で話す姿が印象的でした。村竹さんは、今年は4月の織田記念での転倒から始まり、パリ五輪で5位入賞するまでの思いを語り、「自分が最初に12秒台で走りたい!」と。走高跳びの赤松諒一さんは「パリ五輪で緊張を上回る楽しみの大切さを味わいました」と話し、35㎞競歩で世界記録を樹立した川野将虎さんは「結果が出たからこそ帯びをしめ直します!」と。爽やかで芯のある皆さんがとてもステキでした。
(共同通信/2024年12月23日配信)