戦国時代、今川方の最前線基地であった吉田城に隣接する豊橋公園で、穂の国豊橋ハーフマラソンが4年ぶりに開催されました。豊橋は、鈴木亜由子さん(東京五輪女子マラソン代表)の故郷。サプライズゲストとして亜由子さんが大会の応援に訪れ、雨の中を必死に走る選手達にエールを贈りました。
そして多くのランナーがフィニッシュした頃、亜由子さんと私でトークショーを。雨にも関わらず、ステージの前はすごい人だかり。母校名古屋大学の友人達も集まり「亜由子」「あゆ」のコールが心地よい音楽のようでした。
まずは2週間前の名古屋ウィメンズでの快走に触れ、「ゴール後の亜由子ちゃん少女のような笑顔だったね」と話すと、「31歳ですよ」と亜由子さん。「実は記録を見間違えていました」と。フィニッシュの瞬間、記録計時を見て22分台だと思いちょっとがっかりしていたら、高橋監督に「21分台だよ」と教えられ、喜びが顔に出たそうです。
3週間前のアルバカーキでの合宿中に足を故障。一時的は出場も危ぶまれたそう。「でも怪我をしても治るんだと分かりました」と。いかにギリギリの状態で練習を継続しているかが分かります。日本で21分台なら海外のレースで20分を切る可能性は十分。「名古屋は序盤遅かったので、行けそうな気がします!」と言う亜由子さんに、皆さん拍手喝采。
先ずは、来年のパリ五輪の選考会となる秋のMGCが楽しみです。亜由子さんは、中学の頃から社会人までずっとトップでいる稀な選手。また高いレベルでの文武両道の二刀流が魅力です。
大会後、ご自宅へ招かれ、佳美さんと千枝子さん2人のお婆ちゃんが作る五平餅を戴きました。とっても美味しかったです。
(共同通信/2023年3月27日配信)