長崎空港から船に乗って、時津に着いた~。私は五木ひろしさんのヒット曲の替え歌を歌いながら登場。2月12日、長崎県時津町で、翌週の西彼杵道路の一部開通を記念したウオーキング大会が開かれました。青空の下、およそ400人の町民の皆さんと3.4㎞を歩いたのです。開会式では「この道を歩けるのは今日だけ。今後は歩くと捕まりますよ」と吉田義徳町長が朗らかにご挨拶。笑いが起きました。
私は時津町の観光ルート開発アドバイザーを務めていますが、コロナ禍でこれまでは町の人とあまり触れ合えませんでした。この日は、社交ダンスをしている70代のご夫婦やひ孫やお孫さんに囲まれて歩く86歳の女性、地元のなづみ太鼓チームの小学生たちとおしゃべりしながら歩き、とっても楽しかったです。五感がワクワクする触れ合いのステキさを実感しました。
人口およそ3万人の時津町は、大村湾の海の幸にも恵まれ自然が豊か。長崎空港から船で25分とアクセスがよく、移住者も増えています。若い人が多く住んでいますが、それでも吉田町長は「町民の健康長寿を進めるために、町の歩道を歩き易いように工事しています」と。その効果が表れているのでしょう。20年ほど前には100歳以上が2、3人だったのが、昨年は25人に。以前はお祝いに行くと、ベッドで寝たままでお話しする人が多かったそう。それが「昨年はお祝いに行ったら座っている人が多かった。“健康に気をつけてがんばってよ”って、私が励まされちゃいました」と嬉しそうに話しました。人生100年時代、病院の先生方もよく「2本の足は2人の主治医」といいます。高齢者が歩くことを習慣にできる環境づくりや取り組みが大切なのだと思います。
(共同通信/2023年2月13日配信)