大谷翔平さんの故郷、岩手県奥州市に講演会で伺いました。強くて人柄も良く爽やかで、非の打ちどころがない大谷さん。どんな場所で生まれ育ったのか?興味津々で新幹線の水沢江刺駅を降りると、構内に「大谷翔平、投打猛進」と大きな垂れ幕が。やっぱり郷土の皆さんの誇りです!その素晴らしい文字に私が感動していると「清水寺貫主の森清範さんが書いてくださった」と市の担当者。
会場までの風景は、広い田んぼの中に家がポツンポツンと立てられ、家の北側と西側を木々が囲む散居集落。遠くには焼石連峰もみえ、大谷さんの透明感と共通するような美しい田園風景でした。途中、小沢一郎さんの生家も通り、大滝詠一さんも奥州市の出身であるとタクシーの運転手さんが話し、「マラソンの那須川瑞穂さんもね」と私。話題豊富なミニドライブでした。
講演会にはおよそ400人が集まってくださり、私は「想い出はモノクローム、色を点けてくれー」と歌いながら登場。大滝さんのヒット曲「君は天然色」です。すると、大拍手が。そして大谷さんについて「姉体小学校、水沢南中ですよね」と調べてきたことを話すと、皆さんマスクをしながら大きく頷いてくれます。「翔平さんの翔の字は源義経に、平の字は平泉に由来しているんですよね」、またウンウンと。まるで皆さんが家族のよう。講演会であの一体感は新鮮で楽しかったです。
講演後、皆さんをロビーでお見送りすると、「翔平は水沢リトルリーグの時からすごかったよ」「花巻東高校で、佐々木洋監督が長い目で育ててくれたのが良かったね」と大谷さんの話題がまだまだ続きました。皆さんから愛されている大谷さん、奥州市でも大谷祭りでした。
(共同通信/2022年8月22日配信)