夏は高校総体(インターハイ)や甲子園など、暑い中で高校生達が奮闘しています。8月初旬に、四国インターハイ陸上競技を見に徳島に伺った時も各チームの選手の皆さん、テントの中で首の後ろなどを氷で冷やしながら本番に臨んでいました。8月後半は福島市で全国中学生陸上も開催されます。
そんな夏休みにスポーツに打ち込む風景を眺めながら、来年度から部活動の地域以降が段階的に始まることについて考えました。少子化が進み、チームスポーツの人数が集まらなかったり、部活動への先生方の負担が大きくなり過ぎたりする等の問題があげられています。そこでスポーツ庁は、これまで地域に根付くスポーツ少年団や総合型地域スポーツクラブとの連携をはかろうとしています。その連携が上手くいっている地域の成功例を紹介する動画のナレーションをさせて頂きました。
長崎県の長与町では平日は学校で部活動を行い、週末の練習や試合への引率は長与スポーツクラブで。また岐阜県中津川市のつけちスポーツクラブでは、平日の夕方5時以降と週末の活動を行っています。専門の指導者も100名ほどいて、学校の部活動から上手に移行が進んでいます。成功の理由は、練習環境と指導者の充実だと思いました。
日本スポーツ協会専務理事の森岡裕策さんにお話を伺うと、「指導者には必要最低限の知識を持って指導して欲しいので、スタートコーチという資格を新設しましたよ」と話します。日本スポーツ協会の指導者制度は、最初は教員経験者などが対象ですが、徐々にがんばったスポーツ経験者が地域の指導者になることを望んでいます。学校の部活動と地域のクラブの連携が、未来の子どものスポーツの夢を叶えます。
(共同通信/2022年8月15日配信)