薄紫色のライラックの花に包まれた札幌大通り公園。人影まばらな早朝、夫とジョギング(マスク着用)した後、千歳へ車を走らせました。鈴木亜由子さん(東京五輪女子マラソン日本代表)の合宿先を訪問。
この日、亜由子さんは本番に合わせて、朝7時にスタートし40㎞走を。私が宿舎を訪ねた時は走り終った後でした。「いい感じで走れましたよ」と話す高橋昌彦監督の隣で、満足気な表情の亜由子さん。「今日はゆっくりペースでしたから。これから徐々に40㎞走のペースを上げていきます」と亜由子さん。高橋監督は大会の1年延期は彼女に幸いしたと言います。何故なら、怪我を完全に治すことが出来た。また走る練習に併用し自転車で追い込んだことで、心拍機能と太もも、上半身の筋力が強化出来たそうです。まるでドイツの森の中にいるような自然豊かな環境も亜由子さんに合っているのでしょう。生き生きとしています。
そして私は彼女と同じ黒ニンニク食べている話しをしました。亜由子さんの母方の祖母千枝子さんが畑でニンニクを作り、父方の祖母佳美さんが熟成させた黒ニンニク。先日、亜由子さんのご家族にお会いした時に頂いたのです。隣で夫が「明美さんが元気になり過ぎて困っています」と話すと、亜由子さんが爆笑。「益々元気になってくださいね」と。
千枝子さんは毎日、岩屋山(標高106m・豊橋市)に登り、岩屋観音に亜由子さんの健康を祈願しています。「急こう配な場所もありますから、転ばないで欲しい」と亜由子さん。
そして2人のお婆ちゃんは短歌もたしなんでいるのです。「祈れるもの全て祈りしマラソンを走る亜由子の朝を迎える」(千枝子さん作)亜由子さんの原動力です。
(共同通信/2021年5月24日配信)