ピンクや白のツツジがしっとりと雨に濡れた4月21日、第51回神戸まつりが開催されました。三宮の大通りで行われるサンバや吹奏楽のパレードが大人気のお祭り。雨にも関わらず沿道には沢山の人が並びました。そのパレードの先陣を切ったのは、5月の神戸世界パラ陸上に出場する辻沙絵さんや福永凌太さんなど日本代表選手6名。大会アンバサダーの野口みずきさんも私と一緒に歩きました。「皆さ~ん、一緒に盛り上げましょう、イェー」と、野口さんが明るい声で盛り上げ、リズムに乗って踊る場面も。選手たちはその陽気さに驚いていました。
そして福永さんが「金メダルを狙いますので、応援に来てください」と元気にアピール。田巻佑真さんは義足で観客の前を何度も走り、両足義足の湯口英理菜さんは「路面が滑るので、途中で車に乗るかもしれません」と言っていたのに、約1㎞を笑顔で歩き切ってしまいた。多くの人に大会のことを知って頂けたと手応えを感じています。
期間中は、兵庫県内の小、中、高校生、特別支援学校の児童・生徒約3万人が応援に来る予定です。世界のトップ選手達に触れられること魅力。パレードの前に控え室で、代表選手たちは野口さんに「どうしたら金メダルがとれますか?」と質問しました。すると野口さん、「階段を一段一段、確実に上っていくことかな」と。みんなが聞き入るなか「競技生活を楽しむことも大事ですね」と話しました。「私、子どもの頃は画家かヘアメイクアーティストになりたいと思っていたんですよ」と野口さん。でも陸上競技を始めたら「それ以上に楽しかった」。神戸世界パラ陸上に向かう選手たちに、とっても魅力的な1日となりました。
(共同通信/2024年4月22日配信)