阿武隈川には、今年も白鳥が飛来してきました。11月12日に福島市で開催された、第38回東日本女子駅伝大会。18都道県の中学生から社会人までが故郷のために一丸となりタスキをつなぎます。
今年から4区と8区の中学生区間で一番速く走った選手に「ネクストヒロイン賞」が授与されました。というのも、先月のMGCでパリ五輪女子マラソン日本代表を決めた鈴木優花さん。この大会を、大曲高校時代に秋田チームで2度走っています。「大会で金の卵を見つけて、ずっと見守ってくれるファンを増やしたい」と話すのは、福島テレビのディレクターの本多祐介さん。
そしてレースは、めまぐるしく順位が変わる展開になりました。宮城が中盤からトップに立ったものの、最終9区で東京のアンカー増渕祐香さん(名城大4年)が逆転し、東京が昨年に続いて連覇を達成。
注目されたネクストヒロイン賞の4区は、宮城の男乕結衣(おのとら・ゆい)さんでした。体幹がしっかりしたテンポのいい走り。小学校3年生から陸上を始めましたが最初は短距離からだったそうです。スピードを磨いてから中長距離へと距離を伸ばしたので、ラストスパートの切れ味が抜群!
また8区は静岡の遠藤蒼依(あおい)さんが獲得。小学2年生から今も同じ陸上クラブで練習しています。前との差が26秒も開いた状態でたすきを受けスタート。最初から最後まで単独走での区間賞はおみごと!走りも伸びやかでした。遠藤さんはインタビューで「前の選手との差がどんどん詰まってきて、気持ちいい感じで走れてよかったです」と笑顔で応えてくれました。
2人をはじめ若い選手たちが、これから白鳥のように優雅に羽ばたいていくことを応援します。
(共同通信/2023年11月13日配信)