お雛さまの日に開催された東京マラソンに、夫は日頃から支援している国際NGOプランインターナショナルジャパンのチャリティー枠で参加。「小学生の合唱やギターの演奏もあってお祭りだよ」と、快晴のなか春の遠足に出かけるような電話がありました。でも夫が元気だったのは最初だけ。花粉症と体重オーバーで、26㎞で棄権してしまいました。
およそ約3万8千人が走り出す前に車いすの部がスタート。鈴木朋樹さんがダニエル・ロマンチュクさん(米国・東京パラリンピックマラソン銅メダル)と2人で飛び出し、駆け引きが続きました。「これでは消耗してしまうと思って出ました」と鈴木さんは18㎞でスパート!そこから一人旅で、昨年を1分半位上回る記録で優勝!大きな自信になったことでしょう。昨年結婚し、奥さまがつくる料理が美味しいと話していた鈴木さん。幸せパワーかな?と聞くと「そうですね」とにっこり。
そしてマラソンは男子の西山雄介さん(トヨタ自動車)に注目していました。佐藤敏信総監督は、パリ五輪残りの1枠の条件2時間5分50秒を切る可能性は、「大会が近づくにつれ高まっている」と話していました。そのためには、ペースメーカーの速いペースに付いて前半に「貯金をつくることが大切」だと言っていたのです。
しかし今回、ペースメーカーのペースが遅く、前半貯金が出来ず。加えて西山さんは20㎞付近で転倒。でもそこから追い上げ、日本人トップでゴールしました。ただ目標の記録に及ばず涙が止まりません。佐藤総監督は「西山は少し休んだら、来年の東京世界陸上に気持ちを切り替えるでしょう。暑さにめっぽう強いからがんばれる」と。西山さんの次の大舞台が楽しみです。
(共同通信/2024年3月4日配信)