日本陸上競技連盟の会長が、有森裕子さんに決まりました。女性初!熱量がすごい人ですが、普段は都内をバスで移動するなど庶民的な人でもあります。その理事会に私も出席していましたが、立候補した有森さんは当選が決まると「人生で初めて立候補をしました。マラソンを5回走ったくらい疲れました」と。本当にゲッソリするくらい痩せていました。
立候補の理由は「陸上を愛する人を増やしたい」と話し、有森さんらしいなと思いました。2021年から日本陸連の副会長を務め、その以前は日本プロサッカーリーグの理事もしていましたから、色々と思うことがあったのでしょう。サッカーや野球と比べると、陸上はまだまだファンが少ないです。今年は9月に世界陸上競技選手権大会が東京で開催されますので、大きなチャンス。微力ながら私も後押しさせて頂きます。また有森さんは、スペシャルオリンピックスの理事長を長く務めていました。障がい者スポーツへの造詣も深いので、私が会長をしているパラ陸上との連携も深められたらいいなと考えています。
6月13日には、改正スポーツ基本法が成立されました。多様性が更に盛り込まれ、スポーツの魅力は、する、みる、支える、に加えて「集まる」「つながる」も入りました。スポーツを通して地方創生をしていくという文言も。
イメージが膨らんだのは、国民スポーツ大会の後に開催される全国障害者スポーツ大会です。パラスポーツは競技場の中に共生社会が広がっていますから、子どもたちに観戦してもらうなど、工夫ができます。パラスポーツを活用することで、共生社会の実現を推進できますので、全国知事会もきっと応援してくれると思います。
(共同通信/2025年6月30日配信)