なでしこジャパンで活躍した岩渕真奈さん(30歳)が引退を発表。その翌日に、澤穂希さんと一緒に子ども達にサッカーを教える姿をニュースで観ました。競技を終えた後はすぐに普及活動!というのが岩渕さんらしくて、心がほっこりします。
2020東京大会の前にNHKの番組で岩渕さんと大野忍さんとお会いした時、なでしこジャパンの結束力の高さを感じました。「2011年のワールドカップで優勝した時はすごく盛り上がりましたが、今はそうでもない」と、自分達が強くならないと注目されないと話していたのです。岩渕さんと大野さんのサッカー愛は大きなものでした。
今年のワールドカップ、日本は若い選手たちの活躍でベスト8に。また盛り上がりの兆しを見せています。きっと岩渕さん、澤さんと共に今こそ普及を、とがんばっているのでしょう。チームスポーツを経験した選手の皆さんは、様々な活動もチームワークを発揮してがんばっています。瀬古利彦さんとも半分冗談で話すのですが「陸上は個人競技だからまとまらないね~」と。
どの競技も普及のためには、体験会が大切だと思います。陸上競技では、競技場の外で子ども達に10mを走ってすぐに記録が取れるコーナーがあります。遊び感覚で陸上競技に親しんでもらっているのです。
またパラ陸上では、車いすや義足の体験も。競技の普及と同時に、知ってもらうことで応援につながるからです。なでしこリーグもそうですが、ワールドカップなどの日本代表戦は盛り上がっても、国内リーグの試合に観客が入らないことを悩む競技は多いです。競技場に足を運んでくれると、経済波及効果もあり、地域が元気に。まだまだ出来ることはありそうです。
(共同通信/2023年9月15日配信)