長野市に到着すると、まずは善光寺をお参り。翌日はホワイトリングへ。1998年の長野五輪で、フィギュアスケートとショートトラックの会場になった場所です。
6月14日、ここで第20回日本フロアホッケー競技大会が開催されました。20年前、細川佳代子さんが「性別や年齢、障がいが有る無しに関係なく誰もが一緒に楽しめるスポーツを」という理念でスタートさせたのです。私は細川さんからバトンを受けて今、理事長を務めています。
開会式では会場いっぱいに協賛企業の横断幕が掲げられ、びっくり。隙間がないほどです。信濃毎日新聞社長の小坂壮太郎さんや善光寺寺務総長の若麻績享則さんが、20年間の歩みの話しに花を咲かせていました。そして全国から集まった21チーム約350人の選手一人一人に、協賛企業から提供された様々なお土産が配られ、初夏のサンタさんのようでした。
試合が始まると皆、フェイスガードの付いたヘルメットをしていて、健常者と障がい者の見分けがつきません。「これがいいのだと細川も言っていました」と大木恵さん。細川佳代子さんの元秘書で、今はその意思を引き継いで活動を手伝っています。
参加チームの中に、昭和女子大学の学生チームもいました。指導する小森亜紀子さんは、2005年のスペシャルオリンピックス長野大会で、細川さんが勧める500万人トーチランに関わったことがきっかけで、大学でフロアホッケーを教えることになったそう。「その頃から細川さんは、インクルーシブ社会をと言われていましたね」と小森さん。細川さんの志が受け継がれ、色々な所で花を咲かせているのが嬉しいです。汗いっぱいの笑顔を見ながら、私もがんばろーと思いました。
(共同通信/2025年6月16日配信)