街路樹のプルメリアの白い花が笑っているようにみえたインド・ニューデリー。9月27日から9日間にわたって開催された世界パラ陸上競技選手権で、日本はメダルダッシュでした。初日の唐澤剣也さん(視覚障がいT11)の5千m金メダルを皮きりに、川上秀太さん(視覚障がいT13)が100mで金。佐藤友祈さんは400m、1500mmで金。トータルで金4つ、銀8つ、銅2つを獲得という快挙を成し遂げたのです。春に、私たち日本パラ陸上競技連盟は「挑め未来!」とキャッチフレーズを決めて、皆が一丸となった成果だと思います。
ただ…、メディアが少ないのが寂しいです。東京パラリンピック前年の2019年、ドバイ世界パラ陸上ではNHKが現地から毎日生放送するなど、賑やかでした。インドには数人のメディアだけ。
そんな中、大きく取り上げられたのが、日本代表チームのコーチが野犬に噛まれたというニュース。狂犬病の心配もあるので話題になったのだと思います。コーチはすぐに救急車で病院に搬送されワクチンを打ち、事なきを得ました。日本パラ陸連ハイパフォーマンスディレクター平松竜司さん(東京大学獣医学専攻、准教授)は「狂犬病に感染して発症したら致死率100%です。これから開催国を選ぶ時は、野犬対策が問題になるでしょう」と話します。私も競技場周辺や選手が練習するサブトラック内で野犬に遭遇しました。また、官庁が立ち並ぶニューデリー中心部をジョギング中にも、野犬や猿の群れ、たくさんのシマリスを毎日のように見かけました。被害が出る前だったので「共生社会ね」なんて言っていましたが、国際大会における安全対策の重要性を強く感じました。
(共同通信/2025年10月6日配信)