「ど根性フラミンゴ」と、私がキャッチフレーズを付けた前田穂南さん(女子マラソン日本代表)は今、米国アルバカーキで合宿中です。日本へは戻らず、そのままパリ五輪へ向かう予定。東京五輪にも出場しましたが、「前回とは全然違うので、安心みています」と、お母さんの康子さんは話します。頻繁にラインでメッセージを送り合う仲良し親子なのです。
穂南さんはアルバカーキで、武冨豊総監督と共に順調に練習が継続出来ているようです。東京大会の時はコロナ禍で、大好きなアルバカーキでの合宿が出来ず。また五輪が1年延期になったことで、スピードを磨かなきゃ!と強化をし、怪我をしてしまいました。不安材料を抱えての出場だったのです。結果33位。でもそこから立ち上がり、1月の大阪国際女子マラソンで19年ぶりに日本記録を更新しました。すごいど根性です!
「小学生の時に書いた風神雷神の絵が穂南らしいんです」と康子さん。穂南さんは小4の時、大きな風神雷神の絵を描き、その筋肉の色が青と白の水玉模様だったよう。絵の先生に、「いつもはおとなしいけど、心の中はダイナミックなお嬢さんです」と言われたそうです。習っていたピアノは、関西のコンクールで入賞するほど。スイミングスクールでは「五輪コースにいきますか?」と誘われるレベルにまで。
穂南さんは子どもの頃から今も、何でも極める人なのだと感じました。ところで大阪国際女子マラソンの時、歩道を並走して話題になった父、哲宏さん。実は昨年の名古屋ウィメンズでも走っていたそう。「名古屋の時はもっと長く走っていましたよ~」と康子さん。こんなご両親の愛も穂南さんの力になっているのでしょう。
(共同通信/2024年6月24日配信)