若い女子の躍動うれしく
早春の維新百年記念公園(山口市)発着で2月12日に開催された第45回全日本実業団ハーフマラソン大会。女子の部はまるで春の息吹きを感じさせるような選手達が活躍しました。優勝したのは宮崎銀行の宇都宮亜依さん(21歳、1時間10分47秒)、2位は筒井咲帆さん(21歳・ヤマダ電機)、そして3位が藤本彩夏さん(19歳・京セラ)。後半まで10名ほどの集団でレースは進みましたが、向かい風を受けながらもルーキーの藤本さんが18kmあたりまで集団の先頭を引っ張ったのです。その度胸と勇気に胸が熱くなりました。彼女は千葉県・市立船橋高校3年生の時におきなわマラソンを走って優勝(2時間47分台)。「将来はマラソンでオリンピックに行きたい」と、目標も明確に京セラ(鹿児島)に入社。監督の佐藤敦之さん(北京五輪マラソン日本代表)に教えを乞うため、覚悟を持って千葉から鹿児島に行ったのです。そんな藤本さんのことを「頭がいい選手。理解力が高いからどんどん伸びますよ。これから更にスピードを生む動き作りをしていきます」と、佐藤さんの目も輝いています。
レースは18km過ぎで宇都宮さんがスパートし、それを追った筒井さんとのマッチレースに。接戦を制し優勝した宇都宮さんは3月の名古屋ウィメンズを走ります。監督の西村功さんは「2時間27分台でいけるかも」と期待しています。隣で宇都宮さんは「私は2時間25分を切りたいです」と。練習で40km走を何度が行い、手応えを感じているようです。この日のレースも、勝負勘の良さが光ました。2位に入った筒井さんも初ハーフでの好成績。でも「まだまだです」と反省ひとしきり。若い選手達の躍動感が嬉しい日でした。
(共同通信/2017年2月13日配信)
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