pc03@hiari– Author –
pc03@hiari
-
陸上で鍛錬、雪上で花開く
2022メジャーリーグで大谷翔平さんが大活躍。ダジャレ好きの大学陸上部のある監督さんは、選手達の前で大谷さんをネタにこんな話しを披露しました。「大谷さん、二刀流で昨年はMVPも獲得したよね。でも栃木県の人はバッターだけが活躍しているよ。何故かって?打つのみや、(宇都宮)なんてね」と。若い選手達はポカンとした顔で聞いていました。 さて、その二刀流という言葉が北京パラリンピックでも話題に。というのも、金メダル3つ、銀メダル1つ獲得した冬の女王の村岡桃佳さん。実は夏の東京パラリンピッ... -
千葉からパリへの第一歩
2022穏やかな春の陽ざしに道端の菜の花が風に揺れていた3月13日、千葉県総合スポーツセンター陸上競技場で「2021日本ID(知的障がい)陸上選手権」が開催されました。昨年秋、金沢市で予定されていたものが延期となり、千葉市が舞台となったのです。千葉県生まれの私としては、全国から集まった選手や関係者を「千葉らしい温かさ」でおもてなししていたことが嬉しかったです。 事務局長の浅野武男さんは、地元企業の南総運輸株式会社はじめ25の会社に声をかけて協賛を頂きました。その方々が競技を観に来てくださ... -
夫婦合計タイムはギネス記録
2022桜の蕾も膨らんできた3月6日、東京の街が久しぶりに賑やかに。昨秋から延期された東京マラソンが、約1万9千人の足音と共に開催されたのです。 男子の日本人トップは鈴木健吾さん(富士通)、女子は一山麻緒さ(ワコール)と、ご夫婦です。お2人の記録を足すと4時間26分30秒で、同一大会での夫婦合計タイムはギネス記録! 実は大会2日前の記者会見で、私は2人に「今、ご夫妻のマラソンギネス世界記録はケニア人ご夫妻がもっています。破る可能性があるのでは?」と聞きました。すると「微塵もありませ... -
中継にも勧誘目線
2022菜の花が風に優しく揺れた海の中道海浜公園(福岡市東区)で、2月26日、クロスカントリー日本選手権が開催されました。今夏米国オレゴン州で開かれる世界陸上選手権への第一歩。私はRKB毎日放送のスタジオで、映像を観ながら瀬古利彦さんと原晋さん(青山学院大監督)と解説を。「松枝君にがんばってもらいたいね」と瀬古さんが応援していた松枝博輝さん(富士通)がシニアの部で見事優勝しました。 松枝さんは東京五輪5千mに出場しましたが、海外の選手に手も足もでず、五輪後は思い悩んだいたのです。「... -
物議をかもす判定
2022ミュンヘンオリンピック(1972年)で日本男子バレーボールを金メダルに導いた、今は亡き松平康隆監督と会議で何度かご一緒したことがあります。松平さんは「最近は審判にイチャモンをつけ過ぎです。よくないですね」と言われていました。審判を信じることは日本人の美学だと私も感じていたのです。でも北京五輪を観ていたら、天国の松平さんもさすがにイチャモンをつけたくなるのではないでしょうか。 スノーボードの男子ハーフパイプでは、平野歩夢さんの決勝2回目の演技が、異様に低い得点で首をかしげて... -
飛躍する親子鷹
2022梅花の蕾が開いたような喜びを、北京五輪フィギュアスケート男子で銀メダルを獲得した鍵山優真さんに感じました。まだあどけなさが残る18歳。大舞台を楽しむような表情で競技を終えて、採点を待つ「キス&クライ」と呼ばれる場所に、コーチであるお父さんと並んで座りました。マスクで口元が隠れているせいか、二人はそっくり。 点数発表直前、正和さんは優真さんを指差し、両手でキラキラポーズ。いい演技をした息子を讃えたのでしょう。そして高得点が発表されると、喜びを爆発させて抱き合いました。父と息... -
競技場の中の多様性
20222021年の東京パラリンピックは母国開催のお陰で、多くの人にパラ競技を知って貰うきっかけになりました。にわかファンも増えて、日本パラ陸上競技連盟(私が会長を)もその風に乗り2022年神戸世界パラ陸上選手権で一層盛り上げようと思っていたのです。ところがコロナ禍はそう簡単には収束せず、今度はオミクロン株の影響で神戸世界パラ陸上は2024年に延期に。 そこで、日本知的陸上競技連盟理事長の奥松美恵子さんを中心に、今年3月に健常者と様々な障がいのある選手が一緒にレースを行う新たな... -
浪速のど根性走り
2022「浪速のど根性走りみせます!」と大会前に話していた松田瑞生さん。1月30日、正にその通りの走りで優勝。1㎞を3分20秒(同じペースで走れば2時間20分半ば)のハイペースを神野大地さんらの3人のペースメーカーが刻み、その船に乗るようにスムーズな走りを押し通したのです。宮崎の合宿地などで月間1400㎞走り込んだスタミナ、強い脚が際立つ走りでした。最後は少し失速しましたが堂々の2時間20分52秒、自己ベストを55秒上回ってゴール。 私はライブ配信で森脇健児さんたちと解説を。ゴール後、大喜びかと... -
高め合ったライバルたち
2022小倉城に見送られてスタートした第33回選抜北九州女子駅伝大会。実業団、大学が5区間、高校6区間で同じコースを走る、全国でも珍しい駅伝です。オミクロン株の感染が広まる中、1月23日、予防を徹底しての開催に選手からは感謝の声が上がりました。それを力に変えて実業団の部は、「若手育成」をテーマに荻野知紀監督が采配を振るったデンソーチームが優勝。また高校の部は、2年連続全国駅伝への出場を逃した筑紫女学園(福岡)がその悔しさをバネに優勝しました。一人一人にドラマがあります。そして今回、... -
福士さん、お疲れさま
2022全国都道府県対抗女子駅伝は京都チームが優勝。アンカーを務めた安藤友香さんはゴール後、走った選手だけでなく控えの選手達も讃えました。チーム一丸となっての勝利が伝わる素敵なコメントに感動。そして駅伝ラストランの福士加代子さんが、青森県チームのアンカーとして笑顔でゴールイン。走りながら沿道の応援に笑顔で応える福士さんの姿に、1月末の大阪ハーフマラソンで引退かと思うと寂しい気持ちになりました。福士さんは、青森県の五所川原工業高校を卒業後、ワコールに入社。初めてチョンマゲ姿(前髪...