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応援する故郷
2023戦国時代、今川方の最前線基地であった吉田城に隣接する豊橋公園で、穂の国豊橋ハーフマラソンが4年ぶりに開催されました。豊橋は、鈴木亜由子さん(東京五輪女子マラソン代表)の故郷。サプライズゲストとして亜由子さんが大会の応援に訪れ、雨の中を必死に走る選手達にエールを贈りました。 そして多くのランナーがフィニッシュした頃、亜由子さんと私でトークショーを。雨にも関わらず、ステージの前はすごい人だかり。母校名古屋大学の友人達も集まり「亜由子」「あゆ」のコールが心地よい音楽のようでし... -
松江で花開く
2023近代スポーツの父、岸清一さんの故郷、島根県松江市へ。第44回松江レディースハーフマラソンが開催され、解説で伺いました。この大会は世界への登龍門と言われています。過去には高橋尚子さんや野口みずきさん、新谷仁美さんなども出場。実業団選手はもちろんですが、大学生のワールドユニバーシティゲームズの選考会になっているため大学のトップ選手たちが集います。 大会前日に松江城の周りをジョギングすると、ソメイヨシノの蕾もほころび始めていました。そしてレースは、パナソニックの中村優希さん(22... -
応援する家族
2023「録画した亜由子のマラソンを何度も何度も観ているのですよ」と嬉しそうに話すのは、村松千枝子さん(88歳)。3月12日に開催された名古屋ウイメンズマラソンで、日本人トップの2位(2間21分52秒)なった鈴木亜由子さんの(母方の)お婆ちゃんです。千枝子さん、家の近くにある岩谷観音へ毎日お詣りに行って、亜由子さんのレースが近づくと「十円から百円にお賽銭を奮発するんですよ」と話すとってもチャーミングな方です。亜由子さんはいつも「祖母は足が悪いので転ばないか心配しています」と話しています... -
世界の厚い壁
20233月5日、東京マラソンに約3万8千人のランナーが出場。今年は海外からの参加者が多く、コロナ前の状態に戻ってきた感がありました。 私は女子のレースをフジテレビのオンデマンド放送で解説。今回のレース、男子も女子も日本記録を更新することが目的でした。そのため女子ではペースメーカーが1㎞3分17秒から18秒を刻み、フィニッシュタイムは2時間18分台です。 ペースメーカーはマラソン未経験のケニアの若い女子選手2名と日本の男子選手1名が務めました。でもケニアの2人は先輩に急かされたのか、予... -
進化する和田選手
2023スタート時は雪が舞っていた2月26日、大阪マラソンが開催されました。気温5.4度と寒い中、西山和弥さん(24歳・トヨタ自動車)が初マラソン日本最高記録を樹立。視覚障がいの部で和田伸也さん(45歳・東京パラリンピック1500m銀、5千m銅)がT 11(全盲)マラソン世界記録を更新しました。マラソン界も春です! 和田さんのコーチである安田亨平さん(日本ブラインドマラソン協会強化委員長)は「和田さんの努力とガイドランナーの努力の結晶です」と、とても喜んでいました。走り終えた和田さんも「2... -
マラソンと芸術
2023春一番が吹いた2月19日、3年ぶりに開催された北九州マラソンには、およそ11,000人のランナーが集いました。スタート時はまさにニッポンの元気の象徴で、色とりどりのユニフォームのランナーたちは躍る花のよう。その姿と、プログラムの表紙の絵がマッチしてみえたので、私は心が震えてしまいました。 大会前日、大会のメインビジュアルであるその絵を描いた黒田征太郎さん(84歳)と、北九州が故郷の君原健二さんとのトークショーが。14年前から北九州にお住まいの黒田さんは「君原さんと会えて、私は五... -
ウオーキングで健康に
2023長崎空港から船に乗って、時津に着いた~。私は五木ひろしさんのヒット曲の替え歌を歌いながら登場。2月12日、長崎県時津町で、翌週の西彼杵道路の一部開通を記念したウオーキング大会が開かれました。青空の下、およそ400人の町民の皆さんと3.4㎞を歩いたのです。開会式では「この道を歩けるのは今日だけ。今後は歩くと捕まりますよ」と吉田義徳町長が朗らかにご挨拶。笑いが起きました。 私は時津町の観光ルート開発アドバイザーを務めていますが、コロナ禍でこれまでは町の人とあまり触れ合えませんでし... -
パラ初の国民栄誉賞
2023競技の引退を発表した国枝慎吾さんに、国民栄与賞が贈られる話があがっています。春の訪れにふさわしい明るい話題で嬉しいです。パラスポーツの選手では初めてのこと!テニスの四大大会とパラリンピックを制する生涯グランドスラムを達成するなど、国枝さんは車いすテニス界の王者。現在も世界ランキング1位で、トップのまま引退なのです。 国枝さんにお会いするたびに感じるのは風格。穏やかな中にも、挑戦を続ける情熱が目に表れています。私が「パラスポーツが共生社会の…、多様性が…」と言い過ぎると、「... -
前田彩里さんの復活
2023大阪城公園の梅林では、寒紅や冬至など例年よりも多くの梅が開花していました。1月29日の大阪国際女子マラソンで再び花開いたのは、前田彩里さん(31歳・’15北京世界陸上代表)です。レースは安藤友香さんが先頭集団で積極的な走りを。30㎞以降でエチオピアの2人の選手に離されるも3位に。前田さんは第2集団で5キロ16分50秒のペースを着実に刻み、2時間25分24秒の6位でゴール。見事MGC出場権を獲得したのです。彩葉ちゃんを出産してからおよそ2年。ママさんランナーとして帰ってきてくれて、陸上界にも彩... -
岡山から新星登場
2023山茶花が冬空を彩った1月15日、京都で開催された全国女子駅伝で、ひときわ注目を集めた選手がいます。岡山県代表のドルーリー朱瑛里さん、中学3年生。4区を区間新記録で駆け抜け、17人をゴホウ抜き。その姿はカッコよくて凛々しく、まるで少女漫画から飛び出してきた人のようでした。画面からスター性を感じた人も多かったでしょう。 実は彼女のことは、昨年12月の山陽女子ロードの時から話題になっていました。岡山陸上競技協会の人たちが興奮気味に「岡山にすごい中学生がいるんですよ。高校生や大学生、実...