pc02@hiari– Author –
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パリ鈴木優花
2024
蝉の鳴き声がパリ五輪でがんばった選手たちへの拍手に聞こえます。最終日の女子マラソンは「ベルサイユ行進」(食糧不足の解消を求め、国王をパリに連れ戻そうと女性たちがパリからベルサイユ宮殿へ押しかけたフランス革命のひとつ)に着想を得た歴史の道。これまでの五輪で見たことのない高低差(156m)は、選手泣かせでした。 でもそのコースにめっぽう強かったのが、鈴木優花さんです。「下り坂の攻略しか考えていない」と話していた優花さん。上りに自信のある彼女は、米国・ボルダーで下りの練習を多く... -
海外選手紹介
2024
パリ五輪での私の生活は、シャルルドゴール空港内にあるホテルとスタジアムの往復の日々。花の都パリの街をまだ楽しめていません。ホテルの部屋にこもって、ずっーと情報収集をしています。 今回それが生かされたなと思うのは、3千m障害で銀メダルに輝いたウガンダのペルス・チェムタイさんのことです。解説で私は、「チェムタイさんは農家の12人兄弟の2番目で、中学校を中退し、陸上競技をしていなかったら結婚させられていたそうです」と話しました。「でも、走る才能に気付いた両親はチェムタイさんがト... -
パリ五輪雑感
2024
ラベンダー畑を思わせる紫色の陸上競技場内が美しいパリオリンピック。私は女子3000m障害などの解説で、スタンド席に座りました。フィニッシュラインの上の方です。 エンターテイメントの要素が盛りだくさんで、びっくりしました。競技の合間に、大きなスクリーンに観客を映し、その顔にデジタルで大会マスコットのフリージュの帽子を被せたり、髭をつけたり。子どもも大人も大喜びです。流れる音楽はボサノバからロックまで、演出が素晴らしくて楽しいのです。 そして真剣勝負のオリンピックですが、1... -
パリ五輪開幕
2024
さすが芸術の都パリでのオリンピック開会式。絵画の世界から飛び出す演出には度肝を抜かれました。選手団がセーヌ川を船で下り、橋の上での花火や川岸、船上でのパフォーマンスなど全てが美しかったです。「セーヌ川 彩る国旗は 未来へと」なんて俳句を作りながら、朝まで観てしまいました。 びっくりしたのは、レディ・ガガさん(米国)やセリーヌ・デュオンさん(カナダ)が歌ったこと。またクライマックの聖火ランナーに、テニスのラフェエル・ナダルさん(スペイン)、カール・ルイスさん(米国)、ナデ... -
レジェンドのアドバイス
2024
紫のラベンダーの花が道端を彩った7月下旬、北海道士別市へ。士別ハーフマラソンのアンバサダーとしてお招きを頂きました。関西実業団陸上競技連盟の女子の選手たちが合宿中と聞き、宿舎を訪問。すると、入り口の自動ドアに「手動です。開けたら閉めてください。熊が出るので」とあってびっくりしました。数日前、近くのクロスカントリーコースの近くに熊が現れたそうです。でも選手たちは熊も引き返すほどの勢いで、パワフルに練習を継続していました。 大会は、そんな選手たちが合宿中の成果をみる目的にも... -
スポーツと芸術
2024
セーヌ川をおよそ6㎞船に乗ってパレードするパリ五輪開会式。さすがフランスの演出はステキです。競技も馬術がベルサイユ宮殿、エッフェル塔の下ではビーチバレーが。フランス革命象徴の場、コンコルド広場ではブレイキンやBMXなどが行われます。オリンピック期間中、競技が映し出される度に、歴史的建造物を観る人たちは旅を楽しんでいる気持ちになるでしょう。正に、スポーツと芸術の融合です。 そもそも古代オリンピック(紀元前776年~393年)の時から、スポーツと芸術には接点がありました。全... -
アスリートの原点を知る
2024
奈良テレビ制作の番組「オリジン、私の原点、奈良」がスタート。そのナレーションをさせて頂いています。第1回目の放送は、柔道家の野村忠宏さんでした。野村さんの母、八詠子さんと私は仲良しで、八詠子さんからよく地元広陵町で作られた靴下を送って頂いています。そんな親しさから、忠宏さんのことは、弟をみるような気持ちで応援しているのです。 番組で、忠宏さんは祖父が創設した豊徳館野村道場で、3歳から柔道の練習をスタートしたことを知りました。小柄だったため、中学生の頃は女子に負けて涙する日... -
日本選手権に中学生が
2024
向日葵も応援しているように見えた日本陸上競技選手権大会。新潟のビッグスワンスタジアムで6月27日から4日間にわたり開催されました。私は前半の2日間取材に。田中希実さんの強さにシビレました。彼女のいる所だけ空気が違う感じなのです。 1500mがスタートすると、前半は後方待機。中盤残り800mで先頭に立ち、みるみる後ろを離して優勝。パリ五輪標準記録も突破し、内定を獲得しました。翌々日の5千mも優勝。ただ3冠を狙った800mは、スーパー高校生の久保凜さんに敗れてしまいました。 4... -
お母さんに取材を
2024
「ど根性フラミンゴ」と、私がキャッチフレーズを付けた前田穂南さん(女子マラソン日本代表)は今、米国アルバカーキで合宿中です。日本へは戻らず、そのままパリ五輪へ向かう予定。東京五輪にも出場しましたが、「前回とは全然違うので、安心みています」と、お母さんの康子さんは話します。頻繁にラインでメッセージを送り合う仲良し親子なのです。 穂南さんはアルバカーキで、武冨豊総監督と共に順調に練習が継続出来ているようです。東京大会の時はコロナ禍で、大好きなアルバカーキでの合宿が出来ず。ま... -
久しぶりのハーフマラソン
2024
なだらかな丘が農村風景を彩る「丘のまち」美瑛町(北海道)は、今「青い池」でも有名です。十勝岳から流れる水により、池がコバルトブルー輝いています。近くの白金温泉は、硫酸塩泉・含鉄泉の源泉かけ流しで「杖忘れの湯」とも言われています。お陰で昨年は約240万人の観光客が訪れたそう。(うち4割が外国人) そんな美瑛町で毎年開催される丘のまちびえいヘルシーマラソンに、私は30年以上ゲストランナーとしてお招きを頂いています。まさに美瑛は第2の故郷。毎年、最短距離のワンエイツ(約5.3km...