感染予防しながら前へ
全米オープンテニスで大坂なおみさんが2年ぶりの優勝、また国枝慎吾さんが車いす部門で5年ぶりに優勝しました。コロナ禍でも、変わらずコツコツとトレーニングを続ける日本選手の地道さが象徴されたようで嬉しいです。国枝さんが大会前「表のテーマは優勝目指すことだが、裏のテーマはコロナ禍でも運営を体験し東京につなげたい」と話していたのが印象的でした。スポーツは感染予防対策をしながら動き出しています。
8月下旬には、札幌で新聞社主催のトークイベントが。感染予防が徹底された会場、約200人のお客様の前で、原田雅彦さん(雪印メグミルクスキー部監督)とコンサドーレ札幌の運営会社社長の野々村芳和さんとお話ししました。原田さんは始終にこやかなお顔で話され「試合が全て中止になりましたからね。でも現実を受け入れて次の目標に向かっていますよ」と。指導している伊東大貴さん(4大会連続五輪代表)は今、課題克服のために一生懸命練習しているそうです。
そしてこの日の前日、コンサドーレは終了間際のPKで点を入れられず名古屋グランパスと引き分けに。「惜しかったですね」と私が野々村さん話すと、「あれは監督の指示がフィールドまで届いていなかったんですよ」と悔しそうなお顔を。「そのレベルですか?まだまだですね」と言ったら、明るい野々村さんは「まだまたです!」とキッパリ。マスクしながらお客さんは大笑い。やっぱりこうゆう触れ合いがいいなぁと、つくづく思いました。
野々村さんが話す感染予防のJリーグの取り決めは、遠征中の選手は食堂でマイトング、マイ手袋を用いるなど徹底しています。「私たちもプロスポーツをお手本にして進んでいきたい」と、原田さんはまた笑顔でした。
(共同通信/2020年9月14日配信)
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