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おしゃべり散歩道2019

ドバイから東京へ

 夕方になると紅い月がモスクを照らし、街にはコーランの調べが。異国情緒を感じたドバイ世界パラ陸上競技選手権大会が、11月7日から15日まで開催されました。私は後半の4日間を応援に。到着した日に走り幅跳びの中西麻耶さんが金メダルに輝き興奮しました。大変キュートで人気者の麻耶さん、5回の跳躍が終わった時点では3位。最後の6回目に勝負を決める所がさすが!
 競技会場となった障がい者スポーツセンターには「決意をした者のための」と名前が付いています。パラの選手は先天性や病気、事故などで障がいを負っていますが、スポーツに打ち込むことをきっかけに新たなスタートをきった人が多くいます。
 佐藤友祈さんもその一人で、21歳で脊髄炎を発生。左腕と下半身に障害が残りましたが、ロンドンパラリンピックをテレビで観たことをきっかけに陸上競技を始めました。佐藤さんは大会3日目の400mで金メダルに輝き、最終日の男子1500mには上与那原寛和さんと伊藤智也さんと共に出場。そこで日本チームは表彰台独占を狙ってチームワークを発揮したのです。佐藤さんを先頭で逃がして、伊藤さんが2位集団の先頭で上与那原さんの風よけになり引っ張ります。佐藤さんはそのまま圧勝し、力を温存した上与那原さんが抜け出し2位、伊藤さんは自力で3位に。「ニッポン勝っておじさん嬉しいよ」と56歳の伊藤さんは満面の笑み。自己犠牲とも思われる作戦の金、銀、銅に涙がこぼれました。
 日本はロンドン、リオデジャネイロとパラリンピックでは2大会連続で金メダルがゼロ。今回、金メダルが3つ獲れたことは自信になりました。来年に向けてチームニッポンでがんばれそうです。

(共同通信/2019年11月18日配信)

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