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おしゃべり散歩道2019

女性パラアスリートが活躍

 6月1、2日に長居陸上競技場(大阪)で開催された日本パラ陸上競技選手権大会。平昌パラリンピックで5つのメダル(うち1つは金メダル)を獲得した冬の女王、村岡桃佳さんが夏に殴り込み。女子100mに出場しました。お雛様の日に生まれた桃佳さん、ユニフォームも鮮やかなピンク色で、堂々の2位に。「スタート前からすごく緊張しました」と、ゴール後は解放感に包まれた表情でした。5月から陸上の練習を本格的に始めたそうで、流石の強さです!
 この日はお父さんの秀樹さんも一緒に。桃佳さんは4歳の時に病気で車いす生活になり、あまり外で遊ばなくなったそうです。でも秀樹さんと車いすで出来る色々なスポーツを体験し、最初に行ったのが陸上競技。だから「スキーしていると陸を走りたいなと思うし、今はスキーをしたいなと思います」と桃佳さん。「桃佳はスポーツに出会って本来の明るさを取り戻しました」と秀樹さんも嬉しそうでした。
 この日、スポーツの魅力を感じさせてくれたもう一人は、両脚大腿切断の湯口英理菜さんです。彼女は出場した100mと200mの2種目で世界記録を更新。彼女の義足を作る臼井二美男さんは、「私は彼女の歩きたい、走りたいという気持ちに応えているだけ」と話します。「義足でがんばって、心身共に自立していく姿を見るのは嬉しい。親も安心しますね」と。
 湯口さんの障がいクラスは競技者が少なく、2020年のパラリンピックでは陸上種目が採用されませんでした。それでもめげずに、陸上と並行してシッティングバレーに取り組み、パラリンピックを目指します。義足を隠すことなくファッションショーにも出演。湯口さんの挑戦は続きます。

(共同通信/2019年6月3日配信)

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