いけ、リレー侍
青葉に五月の風、爽やかなスター選手たち。5月18日、セイコーゴールデングランプリ陸上が開催された長居陸上競技場(大阪市)には沢山の観客が押し寄せました。子ども達は憧れの選手に会うためにサイン色紙を持って走り回っていたのです。
特に湧いたのは、男子100mと男子4×100mリレー。一週間前の世界リレー(横浜市)で、3走の小池祐貴さんと4走の桐生祥秀さんがバトンパスをミスしてしまい、決勝に進めませんでした。それを取り戻すかのように、100mでは桐生さんが10秒01の好タイムで2位、小池さんが10秒04の自己ベストで4位に。勢いそのままに、2時間後に行われたリレーで日本は米国を抑えて優勝しました。「日本はとても強くなった!」と米国のガトリンさんも賞賛するほど。日本陸連専務理事の尾縣貢さんは「バトンパス、かなり安全にいきましたね」と嬉しそうでした。確かに1走の多田修平さんと2走の山縣亮太さんは肩を叩けるほど詰まり、小池さんと桐生さんも手が触れ合っている感じ。それでいて、38秒00の今季世界最高タイム。まだまだ伸びしろがあるということです。選手の皆さんが「東京五輪は金メダル!」と話しているのが分かりました。
また4人の選手たちの人柄が素晴らしいのです。レース後、「世界リレーは僕のせいで失敗したので今日は上手くいってヨカッタです」と桐生さん。小池さんは「ホッとしました。これからも一歩一歩です」と。4人は試合後、ハイタッチをしたり、サインを書いてあげたり。子どもたちの目がお日さまのように輝いていたのが印象的でした。スター選手の存在は人々をハッピーにします。これからもがんばって!
(共同通信/2019年5月20日配信)
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