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おしゃべり散歩道2019

小豆島の魅力

 子どもの頃、壺井栄さんの「二十四の瞳」を読んで、小学校の教師になりたいと思いました。そんな私に、小豆島町は夏休みに当時の校舎を再現した教室で授業させてくれたり、5月のオリーブマラソンに呼んでくれたり。今は、オリーブ大使として活動しています。
 先日、全国で活躍する小豆島出身やゆかりのある方々とご一緒しました。そこで、小豆島の素晴らしい取り組みの数々を知り嬉しくなったのです。先ず、移住者が増えています。しかも、20歳代30歳代の若い家族が多く、平成30年度の移住者145人のうち、0歳から39歳が104人と、約4分の3を占めているのです。島の自然や人の温かさの魅力はもちろんですが、町が空家バンクを運営して修繕に補助を出すなど、移住しやすい仕組みづくりを推進した成果でしょう。
 また「瀬戸内芸術祭の後に増える傾向がありますね」と町長の松本篤さん。3年に一度開催される瀬戸内芸術祭は、今年のゴールデンウィークから開催されます。国土交通省の坂根工博さんは、島内のバス運賃を最高1,180円から一律300円にしたことにつき「こういうチャレンジが素晴らしい!」と。この日、与謝野晶子も小林一茶、正岡子規、尾崎放哉も小豆島を訪れ、歌、俳句、詩を作っていたことを知りました。そんな文人達ゆかりの地なので、ウオーキングコースを作り作品に触れながら歩くと益々楽しくなると思いました。
 若い移住者がフレッシュな感性で農業や食品関係の仕事を始めています。おいしいパン屋さんやレストランが好評。島内の佃煮会社が手を取り合って「佃煮坂46」というプロジェクトも始まりました。のびしろいっぱいの町の魅力を感じました。

(共同通信/2019年4月22日配信)

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