食べて勝つ
紅葉明かりに包まれる中、女子駅伝日本一を決めるクイーンズ駅伝が、11月25日に宮城県で開催されました。松島から仙台まで走る42.195km。優勝したパナソニックは1区から一度もトップを譲らない完全勝利。松下幸之助さんによって会社が創立されてから100周年の節目の年とあり、喜びもひとしおでした。
チームの強さは良く食べること。「食べて勝つ」とレース前から安養寺俊隆監督が話していたように、選手たちの食べっぷりが凄いのです。「さんまは頭も尻尾も、骨も残しません。ネコもまたぎますね」と掘優花さん(22歳)は可愛らしい笑顔で話します。この日は、後半のエース区間5区・10kmを走り、見事区間新記録を作りました。また日本代表選手達が集う3区・10.9kmで区間賞の走りをした渡辺菜々美さん(19歳)もさんまを丸ごと食べるそうです。レースで10kmを走るのはまだ2回目ですが、マラソンもいけそうな位のエネルギーみなぎる走りが印象的でした。
「チームの皆は、ちょっと食べ過ぎたなと思った時は食事前に1時間散歩したり、食後に泳いだりしているのです」とキャプテンの内藤早紀子さん(24歳)。「食べた分を消費しようと動くことで、更に体力もつきますしね」と安養寺監督。チームによっては毎日体重計に乗って太っていないかと神経質になるところもありますが、疲労骨折を起こさないためにも、心の健康のためにも、しっかり食べてしっかり練習することが大切だと思います。
大好物は鯖と言う堀さん。レース後は三陸宮城のブランド魚、金華さばを食べるかと思いきや「みんなで焼き肉にいきたいでーす」と、掘さん。この明るさもたっぷり食べているからでしょう。
(共同通信/2018年11月26日配信)
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