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おしゃべり散歩道2018

ベトナムのスポーツ事情

 信号が青になると、巣箱のふたを開けた瞬間に無数のミツバチが飛び立つようでした。道いっぱいにバイクが走るベトナム・ホーチミンでの朝の通勤時間に、市内中心部を観光ジョギングしました。バイクの群れの中にはバスやタクシー、たまに欧州製の高級車も走っています。混沌とした通勤風景に成長途上にあるベトナムの力を感じました。
 8月初旬、国際NGOのプランインターナショナルジャパンの支援活動でベトナムを訪問。山岳部の村を視察する前に、ホーチミンに立ち寄ったのです。ホーチミンはまだ都市部に電車がないため、通勤はバイクが主流。でも中心部では地下鉄の工事が行われていて、日本の国旗と共に清水建設と前田建設の名前が。日本のODAで進められているそうです。嬉しい気持ちになり、数年後の新しい景色をまた見に来たくなりました。
 夜は友人の紹介で、ホーチミンに暮らす2人の女性とお食事を。お一人は日本企業のベトナム進出のコンサルティングをしている方。もう一人はベトナムの男性と結婚し17年になる、奈良県出身の女性です。お子さんは高校1年生の男の子と、小学4年生の女の子。彼女にベトナムのスポーツ環境を伺いました。すると「体育の授業はありません。でも男の子に人気があるのはサッカーです」と。そう言えば、週末に旧大統領官邸の周りをジョギングしていたら、グラウンドからサッカーウエアを着た子ども達が保護者と一緒に出てきました。「それは私立学校の子で、クラブでサッカーをしているのですよ」と。でも女性はあまりスポーツに興味がなく、バドミントンを少しするくらい。運動会もないそうです。国によってスポーツの環境は違うものです。

(共同通信/2018年8月5日配信)

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