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おしゃべり散歩道2018

協調性と一体感

 甥っ子の運動会を見に6月初旬、静岡県三島市へ。お天気にも恵まれ、早苗が揺れる田んぼに富士山が映り癒やされました。小学2年生の甥っ子、蓮(れん)は私の顔を見るなり「牛のCMさぁ、オレ恥ずかし過ぎる」(私が出ている軽トラックのCM)と、ニヤニヤしながら話しました。すごくヤンチャな子。1周200mほどのグランドでは、赤と白に分かれて応援合戦。6年生のリーダーの鉢巻き姿は凛々しく、その声に合わせての威勢のいい応援に、見守る家族は大盛り上がりでした。
 種目は、昔よりもゲーム性が高いものが増えました。「今日のラッキー、じゃんけんぽん」など。蓮が出場した「みこしだ、みこしだ!ワッショイワッショイ!!」は4人一組になりダンボールの神輿を担いでリレーするもの。真剣な中で協調性が高められます。「でも、本当は100mで優勝したいんだよ」と蓮。徒競走は行う学年と行われない学年があるのです。またリレーも各学年の代表が出場する選抜全校リレーではなく、学年全員がバトンをつなぐもの。「リレーの選手」というステータスはなくなり、ちょっと寂しい。
 特に印象に残ったのは「おどれ!チェッコリ玉入れ」。一年生が紅白に分かれ、音楽に合わせて玉を入れては、可愛らしい踊りを披露します。そして「ゴールを目ざせ!ムカデたち」。縦に並んだ4人が足首を鉢巻で結び足並みをそろえて走ります。太めの児童を一番前にして後ろから押したり、女の子を間に入れて男の子がリードしたり、組の中で工夫する姿が微笑ましかったです。今、こんな日本の運動会が海外で人気、取り入れている学校が増えています。協調性を育みながら学校全体の一体感もとれる。納得です!

(共同通信/2018年6月11日配信)

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