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おしゃべり散歩道2017

刺激が元気の源

 街路樹が色づき始めた10月下旬、和歌山市でレジェンドと鉄人にお会いしました。東京、メキシコ(銀メダル)、ミュンヘン五輪にマラソン日本代表で出場した君原健二さん(76歳)。そして、ミュンヘン、モントリオール、モスクワ(出場ならず)、ロサンゼルス五輪でハンマー投げ日本代表の室伏重信さん(72歳)です。翌日に「国際・第38回全日本マスターズ陸上競技選手権大会」を控えたシンポジウムで、生涯スポーツについてお話くださったのです。私はコーディネーター役。
 君原さんは「私は週3日ジョギングしますが、皆さんも近所を普段着でいいので歩いてください。体調が良くなりますよ」と。「動物は刺激に反応します。刺激がないと生命力が衰える。人間も心と体に刺激を与え続けないといけません」と室伏さん。心の刺激のために囲碁をしているそうです。すると君原さんが「私も囲碁が好きなんですよ」と満面の笑み。チャーミングで深みのあるお二人のお話に、約150人のお客さまは何度も頷いていました。
 そして刺激といえば、会場に100歳の渡邉源太郎さんの姿が。砲丸投げ、円盤投げ、60m走の三種目に出場されるそうです。ピシッと背筋が伸びた姿勢に「本当のレジェンドは渡邉さんですよ」と君原さん。室伏さんも「大会という目標に向かっているから、生き生きとされている」と。懇親会で渡邉さんはお二人と3ショットで写真に収まりました。懇親会には中野陽子さん(81歳・トラック3種目とマラソンの年代別世界記録保持者)の姿も。「3000mと800mを走り、翌日は水戸黄門漫遊マラソンを走ります」と、実に爽やか。まだ、ひよっこの私。もっと刺激を入れなきゃと思いました。

(共同通信/2017年10月30日配信)

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