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おしゃべり散歩道2017

スポーツで地域活性化を

 先日、国際オリンピック委員会総会で2024年2028年の五輪、パラリンピック開催地がパリ、ロサンゼルスに決まりました。東京大会まであと3年に迫っています。大会後も遺産(レガシー)として残したいものの1つに、合宿地があります。岐阜の御岳山にはフランス陸上チーム、新潟県長岡市にオーストラリア競泳チーム、千葉県船橋市に米国体操チームなど、続々と事前合宿を行うことを発表。日本は練習環境の充実だけでなく、ホテルや旅館のお料理が美味しくて、皆さんが親切なので海外の選手達からも評判が良いです。
 そして先日、スポーツ庁の企画・監修のもと、スポーツでの地域活性化に成功した例が漫画で紹介されました。これが、分かり易く面白い本なのです。バスケットボールのプロチームを作った秋田県、マリンスポーツで集客を図る三重県熊野市等々。合宿地の例では北海道網走市のラグビーと佐賀県庁の取り組み。2020年以降もスポーツによる地域活性化を支える人材が輩出されるようにと、お手本となる12例が紹介されています。漫画の描き手がそれぞれの地域の学生であることも興味深い。スポーツで地域を変えた人の所へ学生が出向き、直接話を聞いているのです。本を読み、真に人を動かすのはお金ではなく、熱い人の「心」だと気づかされました。
 1964年の東京五輪で「東洋の魔女」と呼ばれた日本女子バレーチームが金メダルを取り、全国各地にママさんバレーチームが出来ました。2020年をきっかけに、日本各地に様々なスポーツのメッカが出来、そこに愛好者が集う。スポーツツーリズムが盛んになって経済効果も大きくなる。そんなレガシーが遺せたらステキです。

(共同通信/2017年9月15日配信)

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